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2019-12-25

カナダの教育の制度・特徴は?留学先として人気の理由や日本との違い

カナダは国際的な学力調査PISAで高い順位を獲得している国の1つです。

教育水準が高いと言われており、日本人の留学先としても人気です。

この記事では、カナダの教育の特徴や日本との違い、教育制度の歴史などについて説明します。

カナダの教育の特徴

教育制度は州ごとに異なる

カナダの教育制度は、各州の裁量で決められています

連邦政府に教育省はなく、全国的に統合された教育制度もありません。

代わりに、各州に教育を担当する省庁が設置されています。

10の州と3つの準州がそれぞれ裁量を持ち、教育法を定めています。

授業料無料

カナダの義務教育期間は6~16歳です。

日本の教育課程は6-3-3-4制ですが、カナダは州によって8-4制、5-3-4制、6-3-3制、7-5制など様々です。

カナダの公立学校の義務教育は無償で提供されます。

義務教育課程は、初等教育と中等教育に2分されます。

初等教育は、就学前教育(幼稚園)~6年生(州によっては8)までです。

中等教育は、7年生~12年生(州によっては始まりが5年生、終わりが13年生の場合もあり)までです。

英語・フランス語の2言語性

カナダの教育カリキュラムには、第1言語・第2言語(英語・フランス語)・算数・理科・社会・美術・体育などの科目があります。

カナダは多民族国家であり、英語・フランス語の両言語を話せない子供も少なくありません。

両言語を話せない子どもたちのために、ESL(English as a Second Language)という授業を設けている学校も多いようです。

※カナダのケベック州では、1977年より法律で義務教育は原則フランス語で行うことが定められています。

カナダの学校のカリキュラムには教える内容のみが定められており、教える方法は教員に委ねられています。

初等教育では特別進級制度(飛び級)が採用されています。

また、ホームスクーリングやオンライン学校などでも義務教育を受けることができます。

高等教育は、大学もしくはカレッジで提供されます。

カナダでは、大学入試に日本のような試験はありません。学校の定期テストの結果と成績の総合評価で進路が決まります

大学には、以下の3種類があります。

  • 学部大学:教養科目を学ぶ、学士課程のみの大学
  • 総合大学:学部と大学院を併設した大学
  • 博士大学:専門分野の研究に注力している、スペシャリストを養成するための大学

カレッジには、以下の2種類があります。

  • コミュニティカレッジ:職業訓練を提供する2年制の教育機関
  • ユニバーシティカレッジ:職業訓練と特定分野の3・4年次の科目も提供している、学士取得可能なカレッジ

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カナダと日本の教育の違い

外務省の「諸外国・地域の学校情報:カナダ」を参考に、カナダと日本の教育制度を比較します。

先述した通り、カナダの教育制度は各州で大きく異なります。ここでは、ケベック州とブリティッシュ・コロンビア州の2つの州を例として取り上げ、下の表にまとめています。

カナダ 日本
ケベック州 ブリティッシュ・コロンビア州
学校制度 6-5-2-3制 7-5-2(4)制 6-3-3-4制
義務教育期間 6~17歳 5~16歳 満6歳~満15歳
学校年度 8月末日~6月23日 4月~3月
学期制 2学期制 3学期制 3学期制
教育概要・特色 州内各地の学校運営機関として、72の教育委員会を設置している 入学申請は、各地域の教育委員会へ申し込む 文部科学省が定めた学習指導要領に則って、全国で統一された教育が提供されている

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カナダの教育の歴史

カナダの義務教育制度は、20世紀終わりごろに初めて導入されました。

当時のカナダ憲法の下、教育実施の権限が各州に与えられました。

1990年代後半に、多くの州で州統一カリキュラムを制定する傾向が強まりました。

例えば、1997年、理科に関し「幼稚園から第12学年までの科学の学習成果に関する共通フレームワーク」が策定されました。

これによって、カナダ国内でのカリキュラムの共通性が高まりました。

また、大西洋諸州教育財団(APEF)が、ノヴァスコシア州やニューブランズウィック州等の4州で結ばれました。

APEFは、カリキュラムの共通の枠組み「学校での学習修了要件のための大西洋カナダ枠組み」を策定しています。

2000年以後は各州で教育制度におけるカリキュラム、管理、資金の再評価や改正を継続的に行っています。

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カナダの教育の成果

PISA2018では読解力で2位

国立教育政策研究所の「OECD生徒の学習到達度調査(PISA)」によると、カナダのPISA調査の結果は以下の通りです。

読解力 数学的リテラシー 科学的リテラシー
全参加国中 OECD加盟国中 全参加国中 OECD加盟国中 全参加国中 OECD加盟国中
2000年 2位 2位
2003年 3位 3位 7位 5位
2006年 4位 3位 7位 5位 3位 2位
2009年 6位 3位 10位 5位 8位 5位
2012年 9位 5位 13位 7位 10位 6位
2015年 3位 1位 10位 5位 7位 4位
2018年 6位 2位 12位 7位 8位 5位

カナダは、毎調査で高い成績を残しています。

OECD加盟国のみの順位で見ると、常にトップ10を維持しています。

直近の2018年調査では、読解力6位、数学的リテラシー12位、科学的リテラシー8位でした。

TIMSSは中学校で好成績

国立教育政策研究所の「算数・数学及び理科の到達度に関する国際的な調査(TIMSS)」によると、カナダの調査結果は以下の通りです。

算数・数学 理科
小学校 中学校 小学校 中学校
1995年 13位 18位 9位 19位
1999年 10位 14位
2015年 29位 8位 23位 13位

※カナダでは2003年・2000年・2011年は調査が行われていません。

2015年調査では、カナダは中学校の順位が高く、数学は8位、理科は13位でした。

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カナダは留学先としても人気

文部科学省の『「外国人留学生在籍状況調査」及び「日本人の海外留学者数」等について』によると、日本人学生の留学状況は以下の表の通りです。

国・地域 留学生数 前年度比増減
2017年度 2016年度 人数 増減率
アメリカ 19,527 20,214 -687 -3.4%
オーストラリア 9,879 9,485 +394 +4.2%
カナダ 9,440 8,908 +532 +6.0%
中国 7,144 5,787 +1,357 +23.4%
韓国 7,006 6,489 +517 +8.0%

2017年度の調査結果において、日本人学生が留学先として選ぶ国・地域でアメリカ、オーストラリアに次いでカナダは第3位です。

  • 国際的な学力調査で好成績を残していること
  • インターンやボランティアが一般化していること
  • 自然豊かで学ぶだけでなく観光も楽しめること

などの理由から、カナダを留学先に選ぶ人が多いと考えられます。

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まとめ

  • カナダの教育制度は各州の裁量で決められる
  • カナダの公立学校の義務教育課程は無償
  • 原則英語とフランス語の2言語制
  • PISAやTIMSSといった国際的な学力調査で好成績を残している

現在、カナダでは授業でのインターネット活用が各州で積極的に進められています。

マイクロソフトやアマゾンといった大手IT企業のあるカナダでは、今後教育へのIT技術が投入されていくと考えられます。

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