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2024-12-02 2025-01-28

EdTechの力で子どもたちに質の高い教育を提供したい

Education Career(エデュケーションキャリア)は、教育領域に特化した転職支援サービスを提供しています。

今回は株式会社すららネットを訪問しインタビューを行いました。同社は「すらら」というアニメーションキャラクターがナビゲートする無学年式のAI教材シリーズを主力サービスに据え、国内外の教育機関へ展開し学びをサポートしています。

前編では、代表取締役の湯野川様に主な事業内容や、採用時に重視しているポイントについてのお話をうかがいました。

教育業界での転職をご検討中の方、株式会社すららネットにご興味のある方はぜひ本記事をご参考になさってください。

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この記事の監修者

Education Career 編集部

教育業界専門の転職エージェント「Education Career」の編集部です。年間で数百名の教育業界出身者の転職やキャリアの支援を行う転職エージェントとして、教育業界での転職活動やキャリアに役立つ記事を更新しています。

25万人以上の生徒にEdTech教材を提供

—早速ですが自己紹介をお願いします。

株式会社すららネットの代表の湯野川です。

もとはコンサルティング会社の株式会社ベンチャー・リンクで、「牛角」などの外食チェーンをはじめ、女性専用フィットネスの「Curves(カーブス)」など、さまざまなフランチャイズ事業の立ち上げに関わってきました。

その後、2005年に当社の事業をゼロから構想し、2007年に事業展開を始め、2010年末に独立し、今に至ります。

—株式会社すららネットについて詳しく教えてください。

当社はeラーニング、今ではEdTechと呼ばれる分野で、ゲーミフィケーションやインタラクティブなアニメーションなど、最新技術を活用した教材を提供しています。

小学生から高校生までの5教科の教材を2,500校以上の学習塾や学校へ提供し、現在では約25~26万人の生徒が当社の教材を利用しています。

生徒数はコロナ禍以降減少したものの、EdTech分野でのシェアはまだ数%ですし、まだ成長の余地があると考えています。

—従業員は何名ほどいるのでしょうか。

正社員は約100名おります。契約社員や派遣社員を含めると100名を超えています。

営業部門は学校・塾・海外などのチャネルごとに分かれ、制作はコンテンツ制作とシステムに分かれています。管理部門も含めシンプルな組織構造です。営業には50名ほど、制作には30名ほどが所属し、残りが管理部門に所属しています。

十分な教育を受けにくい子どもたちのサポートに重点

—サービスの特色を教えてください。

当社は不登校の生徒や発達障害を持つ生徒、海外の途上国の子どもたちなどを支援することに重点を置いてサービスを展開しています。

事業分野は、学校(私立・公立)・学習塾・B2Cでのダイレクト提供・海外の学校向けなどに分かれています。サービス対象となる年齢層は小中高全てですが、国内は中高生が多く、海外やB2Cは小学生が中心です。

学力に課題のある子どもたちを支援することに特に力を入れており、最近は不登校問題への対応も進めています。不登校分野においては、B2Cでの直接サポートや、フリースクール等への導入、学校分野では自治体と組んで不登校生の学習サポートなどを行っています。

この分野では、恐らくナンバーワンの地位にあるのではないでしょうか。それを実現するためのプロダクトやサービスにもこだわりを持って取り組んでいます。

私はベンチャー・リンク時代の経験から、低所得家庭の子どもたちは学力をつけるだけの十分な教育機会に恵まれない現実に気付きました。

個別指導塾でもこの問題を解決するのは難しいと感じ、「誰もやらないならば自分たちがやろう」という思いで、この分野にフォーカスしています。

海外へのサービス展開に意欲的

—海外展開について、現在どちらの国に展開していますか?

メインで展開しているのはインドネシア・スリランカ・エジプト・カンボジアです。最近はフィリピンにもサービス展開を始めました。

また現在、算数コンテストの国際大会「すらら国際デジタル算数コンテスト」を主催しています。この大会には各国の学生たちが参加し、インターナショナル決勝が行われる予定です。

—どのような観点で進出先の国を決めているのでしょうか?

よく聞かれるのですが、実は明確な基準はありません。ただ、欧米のような先進国ではなく、発展途上国をフィールドと考えています。

「学力の低い生徒にフォーカスする」方針で進めているので、たとえば世界の学力テストでも低い位置にある国々は、学力の伸びしろがある状態と考えています。

そういった国々で当社の算数コンテンツ「Surala Ninja!」を通じ、日本では考えられないほど学力が向上するのを目にすると大変嬉しく感じますね。

いずれは少子化の影響で、日本国内の業績に影響が出ると予測しています。そのため、現在は海外の売上比率は低いものの、将来的には日本の売上を凌駕する形に持っていくことを目指して戦略的に取り組んでいます。

低学力層の子どもたちを指導できる仕組みがなかった

—株式会社すららネットを創業した当時の課題感や、創業時の思いなどを教えてください。

株式会社ベンチャー・リンクでは外食チェーンなどの事業を担当しており、教育分野には全く携わっていませんでした。

しかしある時、個別指導塾のチェーンを支援することになり、自らも加盟して教室経営を始めたんです。その際、学力の低い子どもたちの成績向上が難しいことを実感しました。

当時、東京の下町で学力が低い生徒たちが通ってくるような塾でしたが、個別指導塾でも問題を解決するのは難しいことがわかりました。学生アルバイトが頻繁に入れ替わる中、3年前から学習につまずいている生徒に基礎から教え直すスキルを持つ指導者はほとんどいませんでした。

こうした子どもたちには、社会の仕組みとして誰もソリューションを提供できていない現実に気付き、「ならば自分たちでやろう」と決意しました。そのためにはeラーニングが良いのではないかと考え、現在の幹部と共にゼロからプロダクト作りを開始したんです。

事業は徐々に拡大していきましたが、ベンチャー・リンク自体の経営状態が芳しくなく、事業消滅の危機に瀕してしまいました。そこで2010年末に自らの事業を買い取り、13名のメンバーと共に独立しました。

—そこから14~15年が経ちますが、当時はまだ「EdTech」という言葉さえ広まっていなかった時代でしたね。

浸透どころか「eラーニング」としか言われていなかった時代ですね。確かに、独立した時点では大赤字の企業で、私個人の資産では数ヶ月しか持たないという絶体絶命の危機でした。

どこかで資金調達をするしかなかったのですが、そんな企業に銀行が融資してくれるはずもなく……ベンチャーキャピタルや投資家を回りましたが「教育業界のeラーニングなんてダメだよ」とか、「絶対に会員は1万人以上には増えないから」とか、さまざまな理由で99%は否定されました。

そんな中、たった一つだけベンチャーキャピタルが関心を持ってくれて、そこから資金調達ができ、なんとか生き延びることができたんです。そのころが一番波乱の時期でしたね。

「初めて勉強が楽しいと思った」生徒の声でプロダクトの良さを実感

—そこから成長されて上場もされていますが、「これはいける」と感じた瞬間はあったんですか?

そうですね、かなり決定的な瞬間がありました。ベンチャー・リンク時代のことですが、いくらプロダクトについて説明しても伝わらないので、実物を作ろうと思って塾激戦区の世田谷区に「すららだけで教える塾」を作りました。

そういった場所にeラーニングの塾を作ったところ、普通の塾には通えないような成績が「最下位」だとか「オール1」の生徒が集まってくる状況でした。そういう環境で運営がうまくいって。

その塾に通っていたある中学1年生の女の子が、成績がオール1だったのに「生まれて初めて英語の勉強が楽しいと思った」と言ってくれたんです。

その子にとって勉強は絶対に楽しいものではなかったはずですが、初めて「勉強が楽しい」と感じた経験は、その子の人生にとって非常に大きな価値があったのではないかと。

この出来事はかなりの衝撃で、「これで商品力はもうOKだ。あとはマーケティングの問題だ」という確信につながったんです。それ以来、売上がどうであろうと信念を持ってやり通すことができましたね。このことが非常に大きな転機になっています。

コロナ禍中の学習に「すらら」を無償で提供

—今に至るまで、貴社が着実に成長するにあたってポイントになったことは他にもありますか?

もうひとつの大きな転機はやはり2020年、コロナ禍の年です。その年に「GIGAスクール構想」により、公立校の子どもたちがタブレットやラップトップPCを持つようになりましたよね。

特に2020年3月から5月の3ヶ月間が一斉休校となり、その間、子どもたちの教育をどうするかが問題となりました。問題を解決できるのは「eラーニング」「EdTech」だとして、市場が爆発的に広がりました。

それまで当社のプロダクトは私立学校だけに展開していたのですが、当時、安倍首相が「来週から一斉休校」と突然発表したことを契機に、困っている学校には無償で使ってもらおうと決め、発表の翌日即座にプレスリリースを出しました。

結果的に17万人の公立学校の生徒に使ってもらえることになったのです。経産省も「学びを止めるな」とサポートしてくれました。広告宣伝費を全く使わずに、公立学校で大規模に利用される経験ができたのは、当社にとって非常に大きな転機でした。

—今後の事業展望や、成し遂げたいことがあれば教えてください。

今行っていることをベースに、勉強に悩む子どもたちに学力をつけ、自己肯定感を高めてもらい、社会で活躍して幸せな人生を送ることを支援したいと考えています。

また、いずれ日本の少子化が進むことを見据えた活動も継続するつもりです。東南アジアや南アジア、エジプトといった国々で行っている活動を、さらに中東やアフリカ大陸にまで広げます。

EdTechを通じた途上国の子どもたちの学力向上を、日本の教育の力で実現していきたいと考えています。

採用で重視しているポイント

—新しいこともやりながら既存の事業もしっかり伸ばしていくとなると、良い人材に入っていただくことが必要になってくると思います。ポジションによって違いはあるかと思いますが、採用するにあたって重視しているポイントや「ぜひこういう方に入ってほしい」というものはありますか?

いくつかあります。

一つは「理念の共感」です。会社として持っている理念とやっていること、戦略がほぼ一致している会社なので、理念に共感していただけることが仕事のエネルギーにもつながるので、大きいポイントだと思います。

もう一つは、我々は上場したとはいえベンチャー企業、いわばスタートアップだということを理解していただくことです。常に新しいことをやっていますし、新しいことをやるたびに新しい組織を作ることもあります。

入社して最初のうちは兼務することもあるので、自分の頭で考えて意思を持って提案や実行ができる人、あるいは同時並行してマルチタスクができる人材が非常に向いていると思います。

教育業界で転職したい方へのメッセージ

—最後に、現在教育業界に関心があり、キャリアを検討しているような方に向けてメッセージをください。

最新のEdTechテクノロジーを使って社会の課題を解決したい方、あるいは日本の教育を海外に広めたいという思いをお持ちの方、またベンチャーマインドを持って自分自身が起業家的に力をつけたいという方は、ぜひ株式会社すららネットにご応募ください。

—ありがとうございます。本日は本当にありがとうございました。

ありがとうございました。

後編記事では、創英コーポレーションのマーケティンググループでマネージャーを務める堀込様にお話をお聞きしています。株式会社すららネットの仕事にご興味のある方は、ぜひ後編もあわせてご覧ください。

後編:子どもの勉強に向かう気持ちをポジティブに/教育業界全体に影響を与えられる仕事

本記事の内容は動画でもご視聴いただけます
動画:AI教材を世界の教育現場へ【株式会社すららネット/湯野川孝彦 代表取締役社長】

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この記事の監修者

Education Career 編集部

教育業界専門の転職エージェント「Education Career」の編集部です。年間で数百名の教育業界出身者の転職やキャリアの支援を行う転職エージェントとして、教育業界での転職活動やキャリアに役立つ記事を更新しています。

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