2025-01-20 2025-05-16
教員が積極的にチャレンジできる環境を求めて転職
教育領域に特化した転職エージェント・Education Career(エデュケーションキャリア)は、いま注目の学校法人や教育関連企業にうかがい、インタビューを通じて各組織の特徴をご紹介しています。
今回は学校法人三幸学園が運営する広域通信制高校「飛鳥未来高等学校」の足立キャンパスで、同校に務める教員の方にお話をお聞きしました。学校法人三幸学園は飛鳥未来高等学校のほかにも、大学・短大・専門学校など多様な教育機関を運営しています。
教育業界での転職をお考えの方、また飛鳥未来高等学校や学校法人三幸学園での仕事についてご興味のある方は、ぜひ本記事をお読みください。
この記事の監修者
Education Career 編集部
教育業界専門の転職エージェント「Education Career」の編集部です。年間で数百名の教育業界出身者の転職やキャリアの支援を行う転職エージェントとして、教育業界での転職活動やキャリアに役立つ記事を更新しています。
目次
学びの自由度が高い通信制高校で教員を務める
—自己紹介をお願いします。
飛鳥未来高等学校足立キャンパスで教員をしている児島です。飛鳥未来高等学校には2023年4月に入社したため、現在2年目です。
現在は担任を2クラス持っているのに加え、キャンパスの進路の主担当として勤務しています。前職は公立高校の教員と、小学校の特別支援学級のサポートをしていました。
本日はよろしくお願いします。
—まずは「通信制高校」とはどのような学校なのか、一般的な全日制高校との違いなどについて教えてください。
通信制高校も全日制の高校と変わらず、高校卒業資格が取得でき、卒業要件は文部科学省が定めています。
全日制は決められた時間にクラス全体で授業を受けるのが一般的ですが、通信制高校は生徒が自分で時間割を決め、好きな時に通学ができる仕組みです。
自由に組んだ時間割や通学スケジュールの中で、レポートの作成や試験を行い、試験に合格すれば単位が認定されます。
総合すると、生徒が自分のペースで通えるのが通信制高校の特徴だと思います。
—高校卒業資格は全日制と変わらず、単位取得要件に違いがあるのですね。要件を満たしていれば、かなり自由にカリキュラムが組めると。
おっしゃる通りです。
通信制高校がポジティブな選択肢になってきた
—通信制高校は以前からありましたが、ここ10年ほどで急速に拡大した印象があります。この背景にはどのような要因があるのでしょうか?
家族形態の変化などもありますが、特に大きな社会的背景としては新型コロナウイルスの感染拡大が影響しているのではないでしょうか。
コロナ禍で学校に通えなくなった子どもたちが外出を控え、通信制高校の需要が急増した面があると思います。
当校に通う中学生のお子さまを持つ保護者からも「以前は通信制高校にマイナスのイメージがあったけれど、今は子どもに合った通い方ができる点が良いと考え選びました」という声をよく聞きます。
飛鳥未来高等学校は「登校」を基本とする通信制高校
—飛鳥未来高等学校の特色や魅力について教えてください。
すべてネット上で完結する通信制高校もある中で、当校は子どもたちが卒業したあとの社会で求められる人間力の養成を重視し、登校する形態を採用しています。
そのためスクーリングや学校行事が多く、通信制高校でありながらすべてを通信で終わらせず、他人と関わり合いながら学べるのが特色です。
—通学の頻度はどれくらいですか?
通学のスタイルはいくつかあり、全日制のように一斉授業を受けるクラスなら週3日〜5日まで選べます。
そうではなく自分のペースで通いたい生徒なら、週1からでも可能です。本当に学校が好きな生徒の中には週5日通学している子もいますし、生徒それぞれですね。
—自由度は高くとも、通学をするスタイルにこだわりがあるのですね。
そうですね。
—貴校に通う生徒たちは、どのような生徒が多いのでしょうか。
やはり多いのは小学校や中学校で不登校を経験してきた生徒です。
また、芸能活動や課外活動をしていて、自分の時間を自由に確保したいという生徒も一定数います。
—飛鳥未来高等学校のほかに「飛鳥未来きずな高等学校」「飛鳥未来きぼう高等学校」などもありますが、こちらは姉妹校なのでしょうか?
本校がある場所がそれぞれ異なるんです。飛鳥未来高等学校は奈良に本校があります。
「きずな」と「きぼう」はそれぞれ異なる県に本校がありますし、各学校やキャンパスによって授業のスタイルやコースが違うので、より生徒自身にとって通いやすい学校を選べるようになっています。
自ら課題を持ちチャレンジできる風土を求めて転職を決意
—自己紹介でおっしゃっていましたが、都立の高校や小学校の特別支援学級で教員をされていたと。そこから転職をしようと考えたきっかけは、どのようなことだったのでしょうか?
高校に3年、小学校に2年勤める中で、あくまで私が感じたことではありますが、公立校には「教員が挑戦する」という風土があまりない印象でした。それで、何のために教育をしているのか見失ってしまったんです。
「例年通りに仕事をすること」が何よりも求められる風土だったので、それよりも「これをしたい」「あれが課題だよね」と積極的に前に進んでいきたいと感じました。
それをきっかけに新たな教育現場に就きたいなと思い、転職先を探し始めたんです。
—転職活動はどのように行ったのでしょうか。
私は完全にインターネットで情報収集を行い、集めた情報を自分で紙におこして比較しながら転職先を選びました。
—その中で飛鳥未来高等学校の募集を見つけられたと。
おっしゃる通りです。
—他に選考を受けた学校はありますか?
選考を受けてはいませんが、私立学校で検討した学校はありました。
—職種としては、教員しか考えていなかったのでしょうか。
そうですね。そこは外さずに検討していました。
—飛鳥未来高等学校に応募した決め手はなんでしょうか。
5年間の公立校時代、授業よりも生活面で生徒を支えたいと考えていました。そのことが通信制の学校を探すきっかけにもなっています。
さまざまな通信制高校がある中で飛鳥未来高等学校は登校型なので、生徒の生活面や人とのコミュニケーションなどの側面から、生徒の育成に手を差し伸べられる場かなと思ったことが応募の決め手ですね。
—さまざまな学校の選考をまんべんなく受けるのではなく、自分のやりたいことが実現できる学校をしっかり調べたのですね。
はい、調べました。
教員個人の「色」を求められる環境
—現在転職して2年目ですが、転職のきっかけとなった「チャレンジできる環境」についてはいかがですか?
もう完全に解消されました(笑)
—素晴らしいですね。
たとえば、学校行事で担当を持っていれば、担当者の色を出すことを求められるのが当校の特徴です。
私は挑戦したいと思ってこの学校に来たはずなのですが、最初に行事を担当した際に「児島さんの色が見えない」と言われてしまって。
「出してるつもりなんだけど」と悩むことから始まって、今では少しずつ慣れていっているところですね。
—さまざまな業務を担当しているかと思いますが、具体的にどのようなお仕事をされているか教えてください。
まずはクラス運営では2クラスを担任しています。それと主担当としてキャンパスの進路指導を担っています。あと学校行事も、進路行事を含めて4つ担当しています。
—複数業務を並行して担当するのですね。クラスは2クラス兼任なのですか?
キャンパスによっても違いますが、足立キャンパスではすべての教員が2クラス担当しています。
—1クラスに生徒は何人ほど所属しているのでしょうか。
35人くらいですね。
—全日制では1クラスに担任と副担任がついて2名体制で担任するイメージですが、1人で2クラスはすごく大変そうに聞こえます。
当校の場合、必ずしも全員出席するわけではないので、1人でも2クラス運営は可能なんですよ。
たとえば、私は「3DAY」スタイルと「ベーシック」スタイルのクラスを担当しています。「3DAY」は週3回登校ですが、「ベーシック」だとクラスが集合するのは月1回です。
それぞれレポートなどの状況は随時確認する必要がありますが、生徒の登校タイミングが重なることはありません。
—教員1人で2クラス持つことが実現可能な仕組みがあるのですね。
はい、その通りです。
教科指導よりも生徒指導に多くの時間をかける
—1日の業務の流れを教えてください。
朝は8時45分に出勤します。朝礼後は9時ごろから1時間ほど事務作業に充てます。
1日に2コマほど授業があるため午前中は授業をし、お昼以降は校務分掌の仕事に専念して、放課後は生徒対応を行うのがよくある流れです。
—生徒の登校時間は何時ごろでしょうか。
授業が10時からなので、それに間に合うように登校してきます。
—担当の授業は国語ですか?
はい、国語を担当しています。
—授業よりも生徒指導に時間を多く割くイメージでしょうか。
そうですね。
—先ほどお聞きした「4つの担当」とは、具体的にどんな内容でしょうか。
進路関連では「進路ガイダンス」と「分野別進路」の2つがあります。あとは動物園への遠足にも行きましたし、来年度の入学式の準備も担当しています。
—1つの業務は複数の教員で担当するのですか?
基本的には1人で行いますが、式典は2人で進めることが多いですね。
—そういったイベントでも個人の色を出すことが求められるのでしょうか。
はい。自分のアイデアを出したり、企画をしたい方にはとても楽しい環境だと思います。
休日は年間120日。有休・育休・産休も取りやすい
—休日はどのような形態ですか?
曜日は固定されていませんが、年間120日の休暇があり、有給休暇も5日間は必ず消化する仕組みです。
土日はオープンキャンパスや学校説明会がある週もあります。その場合は出勤します。
その分平日に休みが取れるので、休みにくいとか、仕事ばかりだなと思ったことはありません。それに授業がない日を作ってくれているので、そのタイミングなどで休みやすい制度になっています。
—祝日や長期休暇はいかがでしょうか。
祝日も休みになります。長期休暇は、夏季と冬季の2回あります。
—残業はありますか?
定時の退社時間は17時45分のところ19時には必ず帰る方針です。残業がまったくないわけではありませんが、22時を超えることはありませんね。
残業代もしっかり出ます。
—それは公立校の教員とは違う部分ですね。
そうですね。
学校行事やイベントの企画・運営も教員の仕事
—その他、公立校の教育現場との差を感じることはありますか?
授業がとても少ないところですね。
全日制の学校に勤めていた頃は週に18単位分担当していましたが、現在は7単位分なので半分以下になりました。しかもそのすべてで一斉授業を行うわけではないので、とても少なくなりました。
その分、進路指導や広報といった業務を担っていますから、教科指導だけでなく多方面から生徒に関するサポートができる点が大きな違いだと思います。
—イベントや行事が結構多いとうかがいましたが、年間を通じてどのようなイベントがありますか?
入学式・卒業式・始業式・終業式といった式典があります。
キャンパスによって異なりますが、足立キャンパスではその合間にさまざまな学校行事があります。たとえば学内で行う小さなイベントなら、うどん作り体験や映画観賞会など。外に出て浅草遠足などもあります。
大きなものでは、体育祭や文化祭のほか海外の方と一緒にステージを作る「ハートグローバル」というイベントもあります。
足立キャンパスでは、今年は年間17行事が予定されていますね。
—1ヶ月に1度では収まらないくらいイベントがあるのですね。生徒は楽しそうですが、先生方も大変ではありませんか?
大変ですね(笑)。ただ、やはり生徒たちは楽しそうです。
—生徒は行事への参加は必須なのでしょうか?
本人の通学スタイルにもよりますが、文化祭・体育祭・ハートグローバルは参加必須のスタイルもあります。その他の行事は、自分の好きなものに参加できます。
未経験でも教育に関心があれば歓迎
—飛鳥未来高等学校の先生方の、男女比や年代比、経験者と未経験者の割合はどのくらいでしょうか。
足立キャンパスに限って見ると、18人いる常勤のうち男性は5人、女性が13人です。去年はまったく違っていたので年度によって違うんですけどね。年代は20代〜30代が中心です。
また教育業界でキャリアを積んだ方はほとんどいないと思います。
—では児島さんは珍しいご経歴なんですね。
足立キャンパスではそうですね。
—教育現場で働いた経験が必須なわけでもないと。
まったくそういったことはありません。
さまざまな発想を持った方に来てほしいので、教育に関心のある方であれば歓迎しています。
—女性の比率が多いのは、三幸学園全体の傾向なのでしょうか。
そう思います。全体で女性が働きやすい環境が整っていますよ。今年も足立キャンパスでは育休や産休を経て復職された方が4人いらっしゃいます。
三幸学園の評価制度・キャリアパス・求める人物像
—評価制度やキャリアパスについても教えてください。
評価制度は「行動評価」と「成果評価」の2つに分かれています。
行動評価は「三幸学園の人間として求められていることができているか」が評価されるものです。
成果評価は、個人に与えられた目標や、年度ごとに決められた目標が達成できているかが評価されます。
キャリアパスの面では、等級を上げていくとリーダーやキャンパス長を目指すことができます。
三幸学園全体では教員として働くだけでなく、グループ全体をサポートする広報室やシステム部といったスタッフ部門もあるため、志望によって進む道を決めることが可能です。
—いわゆる「現場」から本部やスタッフ部門に行く方もいらっしゃると。
いらっしゃいますね。
—児島さんから見て、三幸学園の教員に向いているのはどのような方だと思いますか?
まずは何に対しても「やってみよう」とか、そもそも「課題を見つけよう」という視点がある人が向いていると思います。
私も今までいろいろと失敗してきましたが、その過程に価値があると考えられる方が適しているのではないでしょうか。
生徒が成長する姿を間近で見られることがやりがい
—飛鳥未来高等学校で2年間働いて、やりがいを感じるのはどのようなときでしょうか。
私は教科指導よりも生徒の生活支援に重きを置きたいと思って転職をしたので、それが叶えられていると感じるのが大きなやりがいになっています。
これまで他人と関わることがなかなかできなかった子どもたちが登校していて、もがきながらも成長していく姿を間近で日々見られる仕事です。
こちらのサポートの影響が大きい仕事ですから困難を感じることもありますが、それでもやりがいのほうが大きいですね。
—学校に通えなかった生徒も多いと聞きましたが、みんなすごく元気ですよね。
はい、元気ですね(笑)。
—今も少し声がこちらに届くくらい元気ですよね(笑)。
教育業界での転職を目指す方へのメッセージ
—最後に、教育に関心を持って次のキャリアを検討している方や、情報収集をしている方々に向けてメッセージをお願いします。
私が転職活動をしていた際、大事にしていたのは「数年後の自分がどうなっていたいか」を想像することでした。
そのビジョンに近づける学校・職場を探すことが、私にはとても良かったと思っています。
教育業界に限らずではありますが、どの仕事も楽なものはありません。失敗を経験しながらも、そこから価値を見出せる方に向いていると思います。
また三幸学園は「やってみよう」と思う気持ちを最大限に尊重してくれる組織です。後ろ向きな転職ではなく、前向きな結果につながるよう、ポジティブな気持ちで挑戦してみてください。応援しています。
—児島さん、本日はありがとうございました。
ありがとうございました。
後編では学校法人三幸学園の「飛鳥未来きずな高等学校」で教員を務める小山様にインタビューを行いました。ぜひ、こちらも合わせてお読みください。
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Education Career 編集部
教育業界専門の転職エージェント「Education Career」の編集部です。年間で数百名の教育業界出身者の転職やキャリアの支援を行う転職エージェントとして、教育業界での転職活動やキャリアに役立つ記事を更新しています。
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