2016-05-29 2024-09-17
STEM教育とは、科学・数学・技術領域に重点をおく注目される教育方針
STEM教育とは、科学、数学領域に重点をおいた教育のことです。
アメリカにおいて導入されている教育のキーワードで、日本でも近年注目されつつあります。
この記事の監修者
Education Career 編集部
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目次
STEM教育とはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)を重視した教育方針
STEMはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)のそれぞれの単語の頭文字をとったものとなっており、アメリカ経済が今後も大きく成長していく中で重要な分野だと考えられています。
STEM教育は科学と数学を土台として展開する科学技術人材育成を行おうというアメリカの戦略があり、社会に出る前の子どもたちが、将来そうした舞台でリーダーとして活躍することを目的とした教育です。
STEM教育はオバマ大統領が一般教書演説等で優先課題として取り上げたことが広まるきっかけとなったと言われています。
この四つの理数系の教育に力を入れることで、科学技術及びビジネス分野で国際競争力を発揮できると考えられています。世界における科学技術の優位性を保ちつつ、それを維持していくための国家的戦略といえるでしょう。
その戦略の具体的な目標内容には以下のようなことが挙げられています。
- 2020年までに初等、中等教育の優れたSTEM分野の教師を10万人養成。併せて現在のSTEM教員も支援する。
- 初年次から高校卒業までの間でSTEM分野の経験を持つ若者を毎年50パーセント増加させる。
- 大学生については、今後10年間でSTEM分野の卒業生を100万人増加させる。
- 今後10年間で、これまであまりSTEMと関係していなかった層からSTEMに関する学位を取得する学生数を増加させる。また女性の参加を促進する。
- 大学卒業生にSTEMの専門知識や応用研究を学ぶ訓練制度を提供する。
これらの目標を達成させるために、年間30億ドルの予算が投じられています。
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アメリカにおけるSTEM教育の事例
具体的な活動事例を少し見ていきたいと思います。
アメリカにおいて理科教師教育の中心を担っている団体に全米科学教師連盟(National Science Teachers Association; NSTA)に焦点を当てた日本科学教育学会研究会研究報告を参照に見ていきます。
まず、NSTAの活動事例から見ていきます。
NSTAは科学教育の改善・向上を目指した団体となっており、今日のSTEM教育の発展に向けて貢献してきたものとして、1996年に米国科学アカデミーが制作した全米科学教育スタンダードに続く、全米レベルの科学スタンダードである「次世代科学スタンダード“Next Generation Science Standards(NGSS)”」の開発が挙げられます。
また、他の団体機関との連携における推進活動としての報告も見られました。STEM教育が対象としうる範囲から見ると、NSTAは狭い意味での科学教育に関与する団体に該当します。
そこで、従来の教科教育関連の団体などには、他の学問分野や教育機関以外との連携を図り、STEM教育を推進しようという活動が見られます。
そのうちの一つとして連邦政府や州の政策立案者に対し、競争力や経済発展にSTEM教育が重要な役割を担っていることを伝えることを使命とした団体の議長を努めるといった活動を行っています。
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日本におけるSTEM教育の事例
アメリカにおいて本格的に取り入れられているSTEM教育は、先に挙げたように日本の教育分野でもその取り組みが少しずつではありますが行われています。
文部科学省は学習指導要領の見直しや入試制度、センター試験の改革を進め、さらに全国合わせて200校以上の指定校があるスーパーサイエンスハイスクール(SSH)や国際科学技術コンテスト、科学の甲子園、グローバルサイエンスキャンパス(GSC)、次世代科学者育成プログラム、中高生の科学研究実践活動推進プログラムなどの取り組みも行っています。
ただ、こうした文部科学省の活動は、理科教育・科学技術教育の充実を図ってはいるが、STEM教育を国家戦略と位置付けているアメリカを代表とする各国に比べるとそこまでの大きな活動とは言えないといった指摘もあります。
ただ、実際にSTEM教育を研究している機関もわずかではありますが存在します。そのうちの一つが埼玉大学のSTEM教育研究センターです。
埼玉大学では2002年にSTEM教育研究センターを開設し、現在も活動を行っています。ここでは、教育方法や指導者育成に関する研究の専門家を中心に、外部共同研究機関や大学周辺地域をはじめとする多くの教育現場と連携し、ロボットやレゴブロックなどを教材とした教育カリキュラム「SSCIP(スキップ)」の普及を行っています。
こうした公的機関以外に民間でもSTEM教育を行っている企業があります。
その中から少し紹介すると、ソニー・グローバルエデュケーションと学研ホールディングスは2015年にSTEM教育サービス事業の拡大に向けて業務提携を結び、STEM教育に関する教育プラットフォームやカリキュラム、プログラムなどを共同で事業開発するという試みを行おうという計画があります。
また、株式会社ロボット科学教育は、ロボット教材を用いたオリジナルカリキュラムで科学を楽しく学ぶ学習塾を全国的に展開しており、これまで小学校低学年向けに提供していたプログラムを全国の学童保育向けに映像で提供していくことを発表しています。
このほかにも複数の企業がこれまでのSTEM教育の事業を拡大したり、教育機関同士が提携をしたりなどしてさらなるSTEM教育の発展を行おうと取り組んでいます。
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