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2019-08-07

部活の顧問をやめたい先生のための辞める方法と現実的な対処法

「今日も部活の練習で終電帰宅」「土日なのに今日も練習・・・」こんなお悩みをお持ちの教員・先生も多いのではないでしょうか。

部活の顧問を辞めるのは簡単ではありません。

しかし「顧問をやめる」という選択肢を最終手段として、顧問の負担をへらすためにできることはあります。

ここでは、部活の顧問をやめる方法と、部活顧問を負担を減らすためにできることを4つ紹介します。

部活の顧問をやめるのは大変

部活の顧問をやめることは簡単ではありません。その理由は、

  1. 部活動は「学校教育の一環」とされており、部活動の顧問は教員の職務に含まれるため
  2. 部活の顧問は各学校の校長が任用し、基本的に拒否できないため

の2つが挙げられます。

以下で詳しく説明していきます。

部活の顧問に関するルール

まず、部活の顧問に関して、日本政府が定めているルールを確認していきましょう。

文化庁は2018年12月に「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」、文部科学省スポーツ庁は2019年3月に「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」を策定しました。

このガイドラインでは、前提として以下の内容が記されています。

  • 部活顧問を管理するのは、都道府県、学校の設置者、校長
  • 部活動は学校教育の一環として行われる
  • 部活動は技能等の向上だけでなく、生きる力の育成・豊かな学校生活の実現を目指すもの

部活の顧問は教員の職務だから

部活動は「学校教育の一環」と定義されているため、教師の職務の中に含まれます。

さらに、多くの教育現場や公立学校教員の認識として「教師として働く=部活顧問をもつ」という文化が根付いているという背景も、顧問をやめにくくさせています。

顧問を決めるのは校長で、拒否できないから

部活動顧問を任命するのは基本的に校長です。

原則、顧問を任された教師が顧問をやめる方法や拒否する方法はありません。

▶教師に残業代が出ない理由を理解するために知っておきたい2つの事実

今の部活の顧問をやめる方法

部活の顧問をやめることは難しいと説明しました。

公立学校の中学・高校の教員は、ほぼ100%部活の顧問をやらなければいけないからです。

そのうえで、「今の部活の顧問をやめる」という観点であれば、具体的には4つの方法があります。

①部活動指導員に顧問をまかせる

「部活動指導員」とは、部活の顧問として、技術指導や大会への引率を行うことができる人のことです。

部活動指導員を顧問として、自分自身は「担当教諭」になれば、顧問をやめることができます。

部活動指導員は主に技術面の指導を行う指導者で、以下が主な職務です。

  • 実技指導
  • 安全・障害予防に関する知識・技能の指導
  • 学校外での活動(大会・練習試合等)の引率
  • 用具・施設の点検・管理
  • 部活動の管理運営(会計管理等)
  • 保護者等への連絡
  • 年間・月次指導計画の作成
  • 生徒指導に係る対応
  • 事故が発生した場合の現場対応 等

2017年より教員の働き方改革と部活動の質的向上のため、制度化されました。

これまでもコーチ等と呼ばれる「外部指導者」が顧問を支えていました。しかし、外部指導者だけでは大会の引率ができない等の問題があったことから「部活動指導員」が誕生しました。

日本政府は平成30年度に15億円の予算を取り、「部活動指導員配置促進事業」を推進しています。

これは約7,100人の部活指導員を配置する計画で、1校あたり3人程度の部活動指導員が配置される予定です。

部活動指導員の任用には以下の2パターンがあります。

  1. 部活動指導員が顧問:担当教諭として協力する
  2. 部活動指導員と教諭が顧問:顧問の役割を分担する

どちらのパターンでも、教員は部活動指導員と連携し、日常的に指導内容や生徒の様子、事故が発生した場合の対応などについて情報交換を行う必要があります

②担当する部活を変えてもらう

担当する部活を変えてもられば、今の部活の顧問をやめることができます。そのためには、部活顧問を管理している校長に直接相談する必要があります。

時間的な負担を減らしたい場合には、以下を軸にどの部活の顧問が良いかを判断すると良いでしょう。

  • 活動日(週7日・毎週月曜日など)
  • 活動時間(朝練の有無・平日の活動時間など)
  • 生徒数(大人数・少人数など)

校長に「顧問をやめたい」「やりません」とストレートに伝える方法もありますが、人間関係にヒビが入る可能性があり、また、学校側としても人員の関係などで難しい場合が多いです。

現実的な選択肢として、「別の部活の顧問をやりたい」という相談の方が承諾を得やすいでしょう。

③顧問をやる必要のない学校に移動する

勤務先である学校を変え、顧問をやる必要のない学校に移動することで、顧問をやめる方法です。

顧問をやる必要のない学校とは、主に以下の2つがあります。

  1. 公立の場合、小学校
  2. 私立の学校全般

1の公立の小学校は、一部自治体を除き部活動がないため、部活顧問になることはありません。

2の私立の学校の場合は、学校選びが重要です。

例えば、私立の進学校などでは、部活自体はあっても実態として活動はほとんど行われていないという場合もあります。こういった学校を選べば顧問をやらなくてもいい場合があります。

公立学校教員が小学校への異動願いを出す方法

確実ではありませんが、異動願いを出すことで異動できる場合があります。各自治体により異なりますが、1年に1回程度提出することができる場合が多いようです。

中・高等学校の教員免許状を持っている場合、小学校では教科指導と総合的な学習の時間・道徳・特別活動の指導を行うことができます。

私立学校の教員になる方法

私立学校の採用活動は、基本的に学校単位で行われています。

自分の希望する学校を選び、選考を突破し採用されれば、私立学校の教師として働くことができます。

④教員をやめる

最終手段として、教員を辞めれば部活動の顧問を任されることもありません。

しかし、これは自分のキャリアにおいて重大な意思決定となります。勢いで退職してしまうと、後悔する可能性もあります。

▶いま教員をやめたら退職金がいくらかわかるたった1つの方法

部活の顧問の負担を少しでも減らすためにできること

部活の顧問をやめる方法は、どれも簡単ではないことをお分かり頂けたかと思います。

顧問をやめるのは、教師をやめるのと同じくらいの覚悟が必要です。

部活の顧問をやめるのは難しいですが、今抱えている負担を減らすことはできるかもしれません。

ここからは、部活顧問の負担を少しでも減らすためにできることを4つ紹介します。

活動時間やルールを決める

時間的な負担は、活動時間やルールを決めることで軽減できる場合があります。

部活の顧問には活動方針を決定できる権利がありますが、生徒に相談の上で進めていくとトラブルを防げるでしょう。

時間的負担を軽減したい場合は、活動時間を中心に話し合いましょう。具体的に検討すべき内容としては、以下が挙げられます。

  • 活動日:(例)週2回
  • 平日の活動時間:(例)3時間[準備・片づけ含む]
  • 長期休暇期間中の活動:(例)夏季休暇中は毎週水曜9:00~12:00

他の先生のノウハウを聞く、相談する

他の部活の顧問の先生に、ノウハウを聞いたり、相談してみてください。

顧問をしている部活の競技経験がある先生に技術面を相談したり、活動頻度が似ている部活の顧問をしている先生に話を聞いてみましょう。

思わぬ発見を得られるだけでなく、人に話すことで精神的な負担も軽くなるかもしれません。

部活動指導員と役割を分担する

部活動指導員と顧問を兼任し、役割を分担することで負担を減らせる場合があります。

部活動指導員については「今の部活の顧問をやめる方法」で詳しく説明していますが、任用には以下の2パターンがあります。

  1. 部活動指導員が顧問:担当教諭として協力する
  2. 部活動指導員と教諭が顧問:顧問の役割を分担する

教師の負担を少なくしやすいのは1のパターンです。

しかし、2のパターンの場合でも、負担を軽減することはできます。

部活動指導員を任用するには校長に相談する必要があります。

日本政府としても積極的に導入を進めているため、チャンスがあれば積極的に活用してみてください。

コーチ・卒業生に指導を頼む

「外部指導者」や卒業生(OB/OG)に技術面の指導をお願いすることで負担を減らせることもあります。

「外部指導員」は、上で説明した「部活動指導員」とは異なり大会に引率することはできません。しかし、コーチなどとして技術面を指導することができます

経験のない部活の顧問になり、指導ができないことに悩んでいる場合は有効な手段です。

まとめ

公立学校教師の部活動の顧問の負担は問題視されており、様々な議論が行われています。

しかし、実態として顧問を辞めることは難しく、制度が整うまでには時間がかかります。

そのような状況においても、今できる3つのステップとして以下が上げられます。

  1. 負担軽減に向けて動く
  2. 辞めたい、別の顧問が良いのであれば希望を出す
  3. 限界を感じたら、私立の学校や他の職業への転身を検討する

まずは、この記事でご紹介した部活顧問の負担を軽減する方法を試してみましょう。

それでも負担が重い、限界だという場合は、環境を変えることを検討してください。

公立学校の教員以外にも、世の中には様々な業界・職種があります。

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