2019-06-14 2019-12-09
日本人学生の海外留学者数の推移まとめ!
大学での留学経験がある人が増えていると感じている方も多いのではないでしょうか。
「自分も大学生の時に留学したことがある」という方もいらっしゃるかと思います。
この記事では、日本人学生のうち海外へ留学したことがある人の数の推移を、2004年~2017年までの過去14年分まとめて、解説しています。
日本人学生の留学状況の実態を把握することができますので、興味がある方は是非読んでみてください。
※日本における外国人留学者数の推移を知りたい方は、「日本における外国人留学者数の推移まとめ」を読んでください。
日本人学生留学生の数の推移
データは、独立行政法人日本学生支援機構による「協定等に基づく日本人学生留学状況調査」を使用しています。
この調査は、日本国内の大学等と諸外国の大学等との学生交流に関する協定等に基づく日本人学生の留学状況に関する調査です。
この調査の中で「協定等」とは、以下のように定義されています。
両大学長、学部長等により取り交わされた正式文書だけではなく、正式文書として取り交わしていなくても、学生交流に関わる事務文書が大学等に存在し、交流実績がある取決め又は覚書等をいう。
また、この調査の中で「留学」とは、以下のように定義されています。
海外の大学等における教育又は研究等の活動及び、学位取得を目的としなくても単位取得が可能な学習活動や、異文化体験・語学の実地習得、研究指導を受ける活動等、海外の教育機関(あるいはそれに付属する機関)と関連して行われる各種プログラムへの参加をいう。
この記事では、日本国内の大学に通う学生で、海外へ留学した者を「日本人留学生」として、その推移を解説します。
日本人留学生の数の推移
日本人留学生の数は、2004年の約1万9,000人が最も少なく、2017年の約6万6,000人が最も多いです。
全体の傾向としては、2004年から2009年までは2万人前後で推移していましたが、2010年以降は年々平均約14%ずつ留学者数が増えています。
このように日本人留学生の総数が増えている要因としては、国が世界を舞台に活躍するグローバル人材の育成を目的に留学交流を促進していることが挙げられます。
2013年には首相官邸が発表した「日本再興戦略-JAPAN IS BACK-」において、「2020年までに留学生を倍増する」として、大学等においては6万人から12万人に留学生を増やす成果目標が掲げられました。
男女別の日本人留学生の数の推移
日本人留学生の推移を男女別にみると、どの年度でも女子学生の割合が男子学生よりも多いことがわかります。
2004年度の日本人留学生の中で男子学生は約5,800人(約31%)、女子学生はその2倍以上の約1万3,000人(約68%)で、大きな開きがありました。
総留学生数が増加するにつれて男子学生の割合も増えており、2017年度では男子学生約2万5,000人(約38%)に対し、女子学生はその1.6倍の約4万1,000人(約61%)となりました。
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留学期間別の日本人留学生の数の推移
※調査結果の「不明」は全体においてごく小さい(例年1~0人程度)数値であるため、ここでは「不明」以外を表にしています。
日本人留学生の推移を留学期間別にみると、1か月未満の留学が最も多く(約59%)、1か月~6か月未満(約24%)、6か月~1年未満(14%)と留学期間が長くなるほど割合が減っていき、1年以上の留学が最も少ない(約1%)ことがわかります。
2004年時点では1年以上の留学が大幅に少ない以外は、1か月未満、1か月~6か月未満、6か月~1年未満の留学生数は大差ありませんでした。
その後、徐々に1か月未満の留学の割合が増加していき、2009年以降急激に割合が増加しています。
1か月~6か月未満の留学・6か月~1年未満の留学の割合はどちらもゆるやかな増加傾向がみられますが、1年以上の留学の割合はほぼ横ばいとなっています。
このように短期、とくに1か月未満の留学が多い理由として、大学の提供するプログラムの期間がある程度定まっている点が挙げられます。
総務省は2017年発表の「グローバル人材育成の推進に関する政策評価」の調査において、大学側が提供するプログラムは夏季・春季の長期休暇を利用した2~4週間のものが多いことを示しています。
さらに留学に行く学生にとって、長期の留学が就活や留年に対する不安を感じやすいこと、そして学費や生活費など経済的な障壁があります。
これらの要因から、学生は短期の留学を選択する場合が多いと考えられます。
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留学先地域別の日本人留学生の数の推移
日本人留学生の数を留学先地域別でみると、2017年時点ではアジアへの留学が約38%を占め最も多く、北米への留学が約28%と2番目に多く、3番目に多いのがヨーロッパへの留学(約19%)となっています。
それ以降は、大洋州への留学が約12%、中南米・アフリカ・中東への留学はそれぞれ1%未満となっています。
2004年時点では地域別の留学生数が最も多いのは北米で(約37%)、次いでヨーロッパ(約26%)、アジア(約21%)となっていました。
しかし2010年以降はアジアへの留学生数がヨーロッパへの留学生を上回るようになりました。その後もアジア地域への留学生数は増加を続け、2015年ついに北米への留学生数(約17,807人)をアジアへの留学生数(18,086人)が上回りました。
それ以降もアジア地域への留学生は増え続けています。
このようにアジアへの留学が増えている理由として、アジアの大学と協定を結んでいる大学や、アジアに拠点を設置する大学が増えていることが挙げられます。
文部科学省は2018年発表の「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)」において、海外の大学と協定を結ぶ大学が増えている中で、特にアジアの大学との協定が多いことを示しています。
さらに現地の教育・研究事情の情報収集などを行うために海外に拠点を設置する大学が増えていることを示し、その中でもアジアに拠点を設置する大学が最も多いことを示しています。
このような大学の取り組みがアジアへの留学生増加を促進していると考えられます。
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