2019-06-07 2025-09-09
学童指導員に資格は必要?学童保育指導員・放課後児童支援員との違いは?
内閣府男女共同参画局の「男女共同参画書(概要版)平成30年版」によると、昭和55年以降、夫婦ともに雇用者のいわゆる”共働き世帯”は年々増加しています。
平成9年以降は共働き世帯が「男性雇用者と無業の妻からなる世帯数」を上回りました。
増加する共働き世帯を支えているのは、こどもを見守る学童施設・学童保育です。
「小学生の時に実際に利用していた」という方も多いでしょう。
学童保育は、年間278日、1,650時間にも及ぶ”家庭に代わる毎日の生活の場”として、子どもたちに安全で安心な生活を保障する役割があります。
そんな学童施設で、親に代わり子どもたちを指導する、学童指導員になりたいと考えている方もいらっしゃるかと思います。
実は、学童指導員に必要な資格等は特になく、無資格で働くことができます。
しかし、需要が増加する学童施設の保育の質を担保するために、政府が2015年に設立した「放課後児童支援員」という資格があることをご存知でしょうか。
この記事では、学童指導員と放課後児童支援員の違いを解説します。その後、「放課後児童支援員」の資格の概要や、学童指導員に関連する資格について紹介しています。
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この記事の監修者
村田浩輝
大手通信教育、オンライン教育、スタートアップなど多くの企業への転職成功実績を持つキャリアアドバイザー。EdTechや教育業界での最新の知見に詳しく、専門性を活かした独自の求人提案に強みを持つ。千葉大学教育学部卒。前職はウェディングプランナーでトップセールス。2児の父。
学童指導員とは
学童指導員とは、学童施設で働く職員を指します。放課後に学童施設に集まる児童を見守り、指導することが主な仕事です。
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学童指導員と放課後児童支援員の違い
学童指導員とは、放課後の学童施設で児童の保育を行う職員のことを指します。
共働き家庭が増加し学童施設のニーズが高まったのに対し、日本政府は2015年に新たに「放課後児童支援員」という資格を設立しました。
それまでは学童施設で働くために資格は必要ありませんでしたが、学童保育の質の向上が求められ新たにこの資格が作られました。
そのため、現在は、学童に勤務する人の中で資格を持っている人を「放課後児童支援員」と呼び、資格を持っていない人を「学童指導員」と呼んでいます。
学童指導員の仕事内容
学童指導員の主な仕事内容は、放課後や長期休暇期間中に、子どもたちが安全に過ごせる居場所づくりを親の代わりに行なうことです。
具体的には児童の学習や遊びを援助したり、放課後のおやつを提供したりといった業務を行います。
勤務先は学童施設なので、場所としては、小学校の空き教室や児童館が多いです。特に資格が必要な仕事ではないため、勤務形態はパートやアルバイトのケースが多いです。
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学童指導員の給料
全国学童保育連絡協議会が2014年に行った調査によると、週5日以上勤務する指導員の中で、年収150万円未満の人は46.2%、150万円以上300万円未満の人は31.3%、300万円以上の人は5.4%となっています。
学童指導員に必要な資格
学童指導員になるために必要な資格はありません。
そのため、学童指導員には学生アルバイトやパート、非常勤で働いている人が多いです。
勉強のみ教えるなど部分的な業務を行うケースもあります。
ただ、学童保育で正規に働きたい場合には、放課後児童支援員の資格を取ることが推奨されています。
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放課後児童支援員資格について
放課後児童支援員資格は、2015年に新たに設けられました。
仕事内容は学童指導員と変わりませんが、2015年に厚生労働省が全ての学童施設に1人以上放課後児童支援員を配置することを義務付けています。
受験資格
以下のいずれかに該当する必要があります。
- 保育士の資格を有する者
- 社会福祉士の資格を有する者
- 高校卒業後、2年以上児童福祉事業に従事した者
- 幼稚園、小学校、中学校、高等学校又は中等教育学校の教諭となる資格を有する者
- 大学で、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者
- 大学で、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する 課程において優秀な成績で単位を修得したことにより、大学院への入学が認められた者
- 大学院において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専攻する研究科又はこれらに相当 する課程を修めて卒業した者
- 外国の大学において、社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者
- 高校卒業者等であり、かつ、二年以上放課後児童健全育成事業に類似する事業に従事した者であって、市町村長が適当と認めた者
研修科目
研修科目は次の6科目です。
- 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の理解
- 子どもを理解するための基礎知識
- 放課後児童クラブにおける子どもの育成支援
- 放課後児童クラブにおける保護者・学校・地域との連携・協力
- 放課後児童クラブにおける安全・安心への対応
- 放課後児童支援員として求められる役割・機能
研修日程
各自治体によって異なります(基本的に6日間、1~2か月おきに開催されることが多いようです)
受講料
基本は無料ですが、テキスト代や交通費が別途必要です。
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放課後児童支援員に関連する資格

放課後児童支援員に関連する資格として、取得すると放課後児童支援員の研修科目が一部免除となる資格や、放課後児童支援員がより専門性を高めることができる資格をいくつか紹介します。
保育士
保育士とは、「子どもの保育」と「保護者に対して保育に関する指導」を行うことができる国家資格です。
保育士の資格を持っていると、放課後児童支援員の研修科目が一部免除になります。
保育士の最も一般的な就業場所は保育園です。朝、保護者から子どもを預かり、夕方から夜、保護者に子どもを引き渡すまでが勤務時間となります。
保育士の資格を得るには、2つの方法があります。1つは大学など厚生労働省が指定する「保育士を養成する学校その他の施設」を卒業することで、もう1つは保育士国家試験を受けることです。
保育士国家試験には筆記試験と実技試験があり、筆記試験では「保育原理」「教育原理及び社会的養護」「児童家庭福祉」「社会福祉」「保育の心理学」「子どもの保健」「子どもの食と栄養」「保育実習理論」の8科目が行われます。
実技試験では「音楽表現」「造形表現」「言語表現」のうち2つを選択し、受験します。
保育士国家試験の合格率は20~25%程度です。ただし、筆記試験は一度にすべて合格する必要はなく、数年かけて全科目合格することも可能です。
以前は保育士国家試験は年1回でしたが、保育士不足が問題となり、現在は年2回行われています。受験料は12,700円です。
社会福祉士
社会福祉士とは、福祉や医療に関する専門知識・スキルがあることを証明する国家資格です。
身体的・精神的・経済的なハンディキャップがあり日常生活を送るのに支障がある人を支えたり、困っていることを解決することが主な仕事です。
社会福祉士の資格を持っていると、放課後児童支援員の研修科目が一部免除になります。
社会福祉士の資格を得るには、国家試験に合格する必要があります。国家試験を受験するには大きく①大学等で指定科目を履修する、②短大等で指定科目を履修して実務1~2年を経験する、③養成施設を経る、④指定施設で実務を5年以上経験する、という4つのルートがあります。
社会福祉士国家試験の試験内容は、19科目あります。試験の合格率は30%程度です。
試験は年1回、2月初旬に行われます。
教員免許
教員免許とは、教育職員免許法に基づき小・中・高、盲・聾(ろう)・養護の各学校と幼稚園の教職員になるための免許です。
教員免許を持っていると、放課後児童支援員の研修科目が一部免除になります。
教員免許を得るには、原則として大学で養成教育を受けることが必要です。大学の教職課程を修了した者に、都道府県教育委員会または知事から授与されます。
放課後児童育成支援士
放課後児童育成支援士とは、放課後児童支援員の資格を保有しており、さらに実践的に学びたい方のための資格です。
4科目24時間の講習会を履修し、より高度な実践的知識と技能を修得することで取得できます。
放課後児童育成支援士の資格を得るには、①都道府県が実施する「放課後児童支援員」資格取得者(見込含む)であること②全科目の講習を受講し、科目ごとの試験に合格すること③資格申請と同時に、本協会の登録会員となることが必要になります。
講習の4科目は①育成支援計画論②育成支援実践論-活動論-③育成支援実践論-こども論-④育成支援研究論に分かれます。
資格取得に必要な費用は20,000円(受講料、テキスト代、資格認定料含む)です。
放課後児童専門育成支援士
放課後児童専門育成支援士とは、放課後児童育成支援士の資格を保有していて、子どもたちの育成支援についてより専門的に学びたい方のための資格です。
2日間12時間の講習会を履修し、その分野の専門的な知識と技能を習得することで資格を取得できます。
放課後児童専門育成支援士の資格を得るには、①都道府県が実施する「放課後児童支援員」資格取得者(見込含む)であること②本協会が認定する「放課後児童育成支援師®」資格取得者(見込含む)又は、「放課後児童指導員」資格取得者であること③全科目の講習を受講し、科目ごとの試験に合格すること④資格申請時に、本協会の登録会員であることが必要です。
講習では、「遊び指導」「生活指導」「発達障害育成支援」「高学年育成支援」「健康・保健」「子育て支援」「組織マネジメント」「地域コーディネート」といった分野から1つ選び、その分野について学びます。
資格取得には、20,000円(受講料、テキスト代、資格認定料含む)が必要です。
放課後児童高度育成支援士
放課後児童高度育成支援士とは、放課後児童育成支援師の資格を保有していて、高度な実践力を身につけたい方のための資格です。
1日セミナーを履修したうえで実践研究報告書を作成し、育成支援実践を研究的な視点で省察し言語化する能力を修得することで取得できる資格です。
放課後児童高度育成支援士の資格を得るには、①「放課後児童育成支援師®」資格取得者(見込含む)であること。なお、「放課後児童指導員」資格取得者の場合は、都道府県が実施する「放課後児童支援員」資格取得者(見込含む)であること②放課後児童クラブに通算600日以上従事している現職指導員であること③セミナーに出席し、個別面談指導を受けること④資格申請時に、本協会の登録会員であることが必要です。
セミナーでは実践研究の原則や方法について学び、各自で実践研究を実施し、報告書の提出、発表までがカリキュラムの内容です。
資格取得に必要な費用は15,000円(指導料・審査料、資格認定料を含む)です。
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村田浩輝
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