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2016-05-16 2024-09-17

「21世紀型スキル」とは現代を生き抜くために必要な生きる力

グローバル化や情報化が進展する中、社会の変動に対応するには「21世紀型スキル」が必要と言われています。

この記事では、21世紀型スキルの定義や各団体・政府の方針について説明しています。

この記事の監修者

佐久間 健光

株式会社ファンオブライフ取締役兼創業者 前職ではオンライン学習サービスの立ち上げ・事業推進を行う。2015年、教育業界専門の転職エージェント「Education Career」を運営する株式会社ファンオブライフを創業。大手~スタートアップなど多様な教育事業社の採用支援、年間数百名の教育業界出身者のキャリア支援を行う。

21世紀型スキルとは、21世紀を生き抜くために必要な生きる力

21世紀型スキルとは、今現在の21世紀を生き抜くために必要なものとして定義される力のことです。

アメリカの団体が21世紀の職場で求められるスキルについて検討を行ったことを契機に、各国の様々な団体が21世紀型スキルについて定義を行いました。

ここでは、国立教育政策研究所が定義する21世紀型スキルを説明します。

21世紀型能力は、育成が求められる資質・能力について

  • 基礎力
  • 思考力
  • 実践力

の3つがあります。

基礎力

基礎力は、言語・数量・情報を道具として目的に応じて使いこなす力のことです。

  • 商品の説明書や地図などの文字を読む
  • コンピュータで検索して情報収集を行う
  • 放射線に関する正しく理解する
  • 地球温暖化、省エネルギーなどの環境問題に配慮した生活の在り方を工夫する

など、日常生活における言語・数量・情報リテラシーを養うことが必要としています。

思考力

思考力は、一人ひとりが自ら学び判断し自分の考えを持って、他者と話し合い、考えを比較吟味して統合し、よりよい解や新しい知識を創り出し、さらに次の問いを見つける力のことです。

思考力は、論理的・批判的思考力、問題発見解決力・創造力、メタ認知の要素から構成される力です。

実践力

実践力とは、日常生活や社会・環境の中に問題を見つけ出し、自分の知識を総動員して、自分やコミュニティ、社会にとって価値のある解を導くことができ、解を社会に発信し協調的に吟味することを通して他者や社会の重要性を感得できる力と定義されています。

子どもが生きていく上で出会う様々な場面で、学習した知識や技能を活かして実社会で行動していく際に働く力のことを言います。

思考力を中核として、それを支える基礎力と、思考力の使い方を方向づける実践力の三層構造となっています。

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21世紀型スキルを提唱するプロジェクト・団体

冒頭で述べたように、様々な団体が21世紀型スキルを定義しています。ここでは、

  • ロンドンで発足したプロジェクト「ATC21s」
  • アメリカの非営利団体「P21」

の21世紀型スキルの定義を紹介します。

ATC21s

https://resources.ats2020.eu/resource-details/LITR/ATC21s

ATC21sは、2009年1月にロンドンで発足した、21世紀型スキルを定義しているプロジェクトです。

「Assessment and Teaching of Twenty-First Century Skills Project」の略称で、日本語で「21世紀型スキルの学びと評価プロジェクト」と訳されます。

シスコシステムズ 、インテル、マイクロソフトをスポンサーとして発足し、2010年にオーストラリア、フィンランド、ポルトガル、シンガポール、イギリス、アメリカの6か国が加わりました。

ATC21sでは、21世紀型スキルを以下のように10のスキルを4つの領域に分けて説明しています。

また、このスキルを

  • knowledge
  • skills
  • attitudes
  • values and ethics

の頭文字をとってKSAVEと表すことがあります。

思考法(Ways of Thinking)

  • 創造力と革新性(Creativity and innovation)
  • 批判的思考・問題解決力・意思決定(Critical thinking,problem-solving,decision-making)
  • 学びの学習、メタ認知(認知プロセスについての知識)(Critical thinking・problem-solving・Learning to learn/metacognition)

仕事のやり方(Ways of Working)

  • コミュニケーション(Communication)
  • コラボレーション(Collaboration)

仕事のツール(Tools for Working)

  • 情報リテラシー(Information Literacy)
  • 情報通信技術に関するリテラシー(Information and Communication Technology Literacy)

生活(Ways of Living in the World)

  • 地域・国際社会での市民性(Citizenship – Local and Global)
  • 人生設計・キャリア設計(Life and Career)
  • 個人的・社会的責任(Personal and Social Responsibility)

P21

http://www.battelleforkids.org/networks/p21

P21とは、2002年にアメリカで設立された非営利団体「21世紀型スキルパートナーシップ」のことです。

アメリカ教育省、マイクロソフトやインテルなどのICT関連企業、教育団体の連携のもと設立され、21世紀の職場で求められるスキルを以下のように整理しています。

  • 情報・メディアリテラシー、コミュニケーション能力(Information and communication skills)
  • 分析力、問題発見・解決力、創造力(Thinking and Problem-solving skills)
  • 協働力、自己規律力、責任感・協調性、社会的責任(Interpersonal and self-directional skills)

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21世紀型スキルが提唱された背景

昨今、ビジネスのグローバル化やデジタル化が進んでいます。それに対応していくため、問題解決力やコミュニケーション能力が必要と言われています。

21世紀型スキルは、21世紀以降のグローバル社会を生き抜いていくために必要となるスキルとして提唱されました。

21世紀型スキルを測る1つの評価軸として、人間の全体的な能力を計測するコンピテンシーがあります。

21世紀型スキル養成の先駆けとして、世界的にコンピテンシーを高めることを目標に置いた政策立案の動きがありました。

さらに、生活に汎用な能力を定義して、全体的能力を育成しようとしている潮流があります。

日本では、内閣府の「人間力」、厚生労働省の「就職基礎能力」、経済産業省の「社会人基礎力」、文部科学省の「学士力」など、様々な言葉で人材育成の目標が掲げられています。

これらの言葉から、学力や専門知識だけでなく、汎用的な認知・社会スキルが求められていると考えることができます。

政府は、全国学力・学習状況調査や学習指導要領実施状況調査、PISA調査やTIMSS調査などの調査研究の結果を踏まえて、教育課程全体で育成すべき資質や能力を体系的かつ具体的に検討していく方針です。

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21世紀型スキルを育む教育課程の設計方針

21世紀型スキル育成を目標においた教育課程の設計方針は、以下の3点を共通認識として策定されています。

  • 資質・能力を明確にして、教育目標を捉えることが重要である。
  • 資質・能力の育成のためには、教科内容の豊富な学習経験が必要である。
  • 教科内容の知識を[名詞]として、資質・能力を【動詞】として、「[知識]を【資質・能力】できる」という形で、資質・能力目標を定義し、教育課程を編成することができる。

教育内容と資質・能力の結び付けにおいては、海外でも議論がわかれており、検討が必要とされています。

教育現場の教育力と、これまでどの程度現場に委ねられていたのかと関連して、今後検討の余地があるでしょう。

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まとめ

  • 21世紀型スキルは21世紀を生き抜くために必要なものとして定義される力のこと
  • 国立教育政策研究所が定義している21世紀型能力は、「基礎力」「思考力」「実践力」の3つの力からなる
  • 21世紀型スキルは世界的に必要とされている力であり、日本では育成すべき能力として教育課程に組み込んでいく方針

21世紀型スキルは、今後生きていく上で必要となる力として教育方針の中に盛り込まれることが予定されています。

21世紀型スキルを養っていくためには教育内容の変更が必要となりますが、教育で直接的に養うことが難しい力であることから、教育課程の編纂が文部科学省を中心に進められていくと考えられます。

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佐久間 健光

株式会社ファンオブライフ取締役兼創業者 前職ではオンライン学習サービスの立ち上げ・事業推進を行う。2015年、教育業界専門の転職エージェント「Education Career」を運営する株式会社ファンオブライフを創業。大手~スタートアップなど多様な教育事業社の採用支援、年間数百名の教育業界出身者のキャリア支援を行う。

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