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2021-03-16 2024-08-23

キャリア教育コーディネーターとは学校と地域社会をつなぐプロ

先行きを見通すことが難しい現代において、学校でのキャリア教育の重要性はますます高まっています。

キャリア教育コーディネーターは学校と外部をつなぎ、教育を支援するプロです。

今回はキャリア教育コーディネータ―とは何か、どのようにキャリア教育コーディネーターになるのか等を詳しく解説します。

キャリア教育に関わる知識を身に着けたい方やキャリア教育コーディネーターになりたいとお考えの方はぜひ最後まで読んでみてください。

この記事の監修者

村田浩輝

大手通信教育、オンライン教育、スタートアップなど多くの企業への転職成功実績を持つキャリアアドバイザー。EdTechや教育業界での最新の知見に詳しく、専門性を活かした独自の求人提案に強みを持つ。千葉大学教育学部卒。前職はウェディングプランナーでトップセールス。2児の父。

キャリア教育コーディネーターとは

キャリア教育コーディネーターとは、学校でのキャリア教育を充実させるために、地域や産業界が持つ教育資源と学校とをつなげる、いわば学校と外部の架け橋となる教育支援人材のことです。

経済産業省が発表した「キャリア教育コーディネーター育成ガイドライン」では、キャリア教育コーディネーターは、

地域社会が持つ教育資源と学校を結びつけ、児童・生徒等の多様な能力を活用する『場』を提供することを通じ、キャリア教育の支援を行うプロフェッショナル

と定義されています。

この「場」とは、ものづくりや職場での体験活動などの場所という狭義の意味だけでなく、地域社会が持つ教育資源を活用した学びの機会という意味を含みます。

近年キャリア教育の必要性が指摘されていますが、児童・生徒の社会的・職業的自立をめざす教育を、いわば社会とは切り離された「学校」内だけで行うことは容易ではありません。

学校と地域や産業界とが連携して、「本物」や「生きた素材」に触れる機会をつくることで、働くことの面白さや理解を促すことができると考えられています。

この「学校と地域社会や産業界の連携」をサポートする役割を担っているのが「キャリア教育コーディネーター」なのです。

前述の「キャリア教育コーディネーター育成ガイドライン」には、続けて以下のように示されています。

常に学校や児童・生徒等の現状を理解し、キャリア教育コーディネーターとして一定の知識・技能習得後も自ら学び成長し続けていく努力を怠らず、我が国のキャリア教育の発展に努める

学校、地域社会、産業は常に変化しています。そのため、両者の連携を促進するコーディネーターはその変化をきちんと把握し、優れたキャリア教育の場を提供するために自ら学んでいく姿勢が求められています

▶教員免許を活かせる仕事に転職!どんな求人がある?

キャリア教育とは

そもそもキャリア教育とは何を目的とした教育活動なのでしょうか。

文部科学省の「キャリア教育の必要性と意義」では、キャリア教育を次のように定義しています。

一人ひとりの社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育

つまりキャリア教育とは、子どもたちが社会や職場に出てから自分の進路を自分で決め、自立して生きられるために必要な能力や態度をはぐくむ教育といえます。

近年キャリア教育の啓発が推進される背景には、フリーター、ニートの増加や、新規学卒者の早期離職といった問題にみられるように、「教育機関から社会・職業への移行」が円滑に進んでいないという課題が指摘されています。

今後は企業を取り巻く経営環境の変化にともない若者に求められる仕事の質が高まっていくと予想されています。

そこでこれからの社会を担う若者が、自分の能力や適性を理解し、社会とどのように関わっていきたいのかを考える機会を教育機関で提供することの重要性が指摘されるようになったのです。

そして、このような教育を推進する一つの施策として産学双方の事情に精通したキャリア教育コーディネーターの育成も行われてきました。

キャリア教育についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

▶キャリア教育とは?自分の進路を自分で決めていく力を養うための教育のこと

キャリア教育コーディネーターという資格が生まれた経緯

キャリア教育コーディネーターという資格は2011年に認められた新しい資格です。

ここではこの資格が生まれた経緯について簡単に紹介します。

キャリア教育を推進する取り組みが始まったのは2005年からです。

政府が設置した「若者自立・挑戦戦略会議」において、学校段階からのキャリア教育の推進が最重要課題であると位置づけられたことがきっかけでした。

経済産業省は「地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト」を2005年から3年間実施しました。

その結果、地域一体となったキャリア教育を実現するためには学校と地域産業を繋げる「コーディネーター」の存在が重要であることが示されました。

2008年からは「キャリア教育民間コーディネーター育成・評価システム開発事業」としてコーディネーターを育成するための研修プログラムが開発されました。

これらの活動を受け、2011年に「キャリア教育コーディネーター育成ガイドライン」が作成されました。

事業を受け継ぐ機関として一般社団法人キャリア教育コーディネーターネットワーク協議会が設立され、「キャリア教育コーディネーター」はこの団体による民間認定資格となりました。

▶キャリア教育に関わる仕事

キャリア教育コーディネーターの仕事

学校におけるキャリア教育の促進を期待されているキャリア教育コーディネーターの実際の仕事内容とはどのようなものなのでしょうか。

業務内容

キャリア教育コーディネーターは、地域社会が持つ教育資源と学校を結びつけ、学校でのキャリア教育の支援を行う役割を担います。

そのために、コーディネーターとして、

  1. キャリア教育に必要な地域資源を発掘し、ネットワークを構築・維持すること
  2. 学校や地域・企業等のニーズを踏まえ、キャリア教育プログラムの開発を支援すること
  3. プロジェクトの運営管理、連絡、調整

の機能が期待されます。

経済産業省の「キャリア教育コーディネーター育成ガイドライン」には、以下の12項目が具体的なキャリア教育コーディネーターの業務内容として挙げられています。

  1. 学校ニーズの把握
  2. キャリア教育に必要な地域資源の把握
  3. キャリア教育プログラム案の開発
  4. キャリア教育プログラム案の提案
  5. 学校や児童・生徒等の実態に即したキャリア教育プログラム案への改良
  6. キャリア教育プログラムの実施に当たっての学校との調整
  7. キャリア教育プログラムの実施に当たっての教育支援人材(キャリア教育コーディネーター以外の地域の教育支援者を指す)との調整
  8. キャリア教育プログラム実施までのその他の調整と進行管理
  9. キャリア教育プログラム実施当日の支援
  10. キャリア教育プログラムの効果測定
  11. キャリア教育プログラム実施後の振り返り・フォローアップ
  12. 実施記録・報告書等のまとめ

働く場所

キャリア教育コーディネーターが活躍する場所は学校だけに限りませ

教育委員会などの組織や民間企業など幅広くあります。

学校

文部科学省は小中学校、高校に「学校支援地域本部」を設置し、「地域コーディネーター」を配置する事業を進められています。

この地域コーディネーターがキャリア教育コーディネーターの業務を兼任する自治体も多いです。

また、キャリア教育コーディネーターが地域コーディネーターに対してアドバイザリー機能を持ったり、研修会を行ったりしている自治体もあります。

大学でも就職指導を行う人材としてキャリア教育コーディネーターを配置する例もあります。

教育委員会など

キャリア教育コーディネーターが教育委員会で働くケースもあります。

教育委員会の中で地域連携を推進しているのは主に生涯学習や社会教育の部門なので、そこでの勤務が考えられます。

教育委員会以外でも、商工会議所などでは子どもや学校に対して地域の教育資源を活用したサービスを提供しており、そこでの勤務も考えられます。

企業

企業側でも、キャリア教育への関心は高まっています。

キャリア教育をCSR(企業の社会的責任)として捉える企業も増え、学校で活用できるキャリア教育プログラムを開発が徐々に進んでいます。

その際にキャリア教育コーディネーターが有識者としてプログラム開発に関わるケースも多くなっています。

収入

キャリア教育コーディネーターの収入は働き方によって異なります。

学校や企業で働く場合は業務委託という形が多くなり、業務内容や勤務時間に応じて給与が支払われる形になります。

教育委員会などで定期的に勤務する場合には時給で給与が計算されることが多いです。

時給は1,000~1,500円ほどで地域によって異なります。

▶教育業界での転職を成功させるには?会社選びから面接対策まで完全ガイド

キャリア教育コーディネーターになるには

キャリア教育コーディネーターは、キャリア教育コーディネーターネットワーク協議会が運営する民間資格です。

資格を取得するには指定育成機関による育成研修会を修了し、試験に合格する必要があります。

育成研修

育成研修は、

  • 計30時間程度の研修となる「基礎コース
  • 学校での実践研修となる「実践コース

で構成されています。

研修会は指定の育成機関で開催されます。

現在(2021年2月末時点)は北海道から沖縄まで10の機関が認定されています。

北海道 NPO法人教育プラットフォーム北海道
東北 NPO法人ハーベスト
東北 NPO法人まなびのたねネットワーク
東京 (株)ax-factory
東京 NPO法人スクール・アドバイス・ネットワーク
名古屋 NPO法人アスクネット
大阪 (株)キャリアリンク
大阪 NPO法人JAE
九州 (株)Campanula(カンパニュラ)
沖縄 (有)オーシャン21

キャリア教育コーディネーター試験概要

キャリア教育コーディネーター認定試験は、指定の育成機関で研修会を受講し、実践コースを修了した後に受験することができます。

認定試験に合格しキャリア教育コーディネーターネットワーク協議会に登録することにより、「認定キャリア教育コーディネーター」資格を取得することができます。

試験日

6月第1週目の土曜日または日曜日(毎年1回実施)

受験会場

首都圏・関西圏・その他

試験内容

試験は「小論文・記述試験・実技試験・面接」の4つです。

筆記試験は、キャリア教育コーディネーター育成のための研修内容に記載された項目から出題されます。

小論文は、キャリア教育に関する正しい知識を習得しているかに加え、キャリア教育に関わる意欲について問われます。

実技試験では、ロールプレイおよび口述方法により、

  • 学校との関係づくりやニーズの把握を適切に行えるか
  • キャリア教育プログラム案を開発し改良できるか など

実践で求められる技能を習得しているかが問われます。

面接では、キャリア教育に主体的にかかわる姿勢・意欲と一般的な素養が問われます。

合格率

これまでの資格認定試験の合格率は以下の通りです。

合格者数/申込者数 合格率
2017 35名/54名 64.8%
2016 35名/50名 71.4%
2015 36名/53名 67.9%
2014 40名/56名 71.4%
2013 65名/94名 73.0%
2012 29名/44名 66.0%

参考、出展キャリア教育コーディネーターネットワーク協議会

▶教育コンサルタントに転職したい人がはじめに見ておくべき基礎知識

まとめ

  • キャリア教育コーディネーターとは学校でのキャリア教育を推進するために学校と外部の架け橋となる人材
  • キャリア教育コーディネーターは学校や地域のニーズを踏まえ、それぞれのネットワークを維持しながらプロジェクトを進めていく機能を担う
  • キャリア教育コーディネーターの資格を取得するには年に1回開催される試験に合格する必要がある

この記事では、キャリア教育コーディネーターについて解説しました。

現在キャリア教育は学校、社会、地域からの関心が非常に高い分野です。

キャリア教育のスペシャリストである「キャリア教育コーディネーター」に興味がある方は、資格取得を考えてみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者

村田浩輝

大手通信教育、オンライン教育、スタートアップなど多くの企業への転職成功実績を持つキャリアアドバイザー。EdTechや教育業界での最新の知見に詳しく、専門性を活かした独自の求人提案に強みを持つ。千葉大学教育学部卒。前職はウェディングプランナーでトップセールス。2児の父。

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