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2019-08-08 2019-12-13

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは?先進的な理数教育を行う高校

「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」を知っていますか。

SSHは2019年現在で約200校あり、母校がSSHに指定された方、近所の高校がSSHに指定されたと聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

SSHとは、先進的な理数教育を提供する高校で、2002年度より文部科学省がSSHの指定を行っています。

この記事では、SSHの概要と今後のSSH支援事業について説明します。

スーパーサイエンスハイスクールは先進的な理数教育を行う高校

スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは、先進的な理数教育を実施する高等学校として、文部科学省に指定された学校のことです。

Super Science High schoolの頭文字をとって「SSH」と記されることもあります。

文部科学省をSSHを、「基礎枠」と「科学技術人材育成重点枠」の2つに大きく分類しています。

さらに、「基礎枠」は2区分、「科学技術人材育成重点枠」は4区分に分かれています。以下で詳しく説明します。

SSH基礎枠は2区分に分かれる

SSH基礎枠は、先進的な科学技術、理科、数学教育に関する研究開発を行います。

研究開発の内容に応じて「開発型」と「実践型」の2区分に分かれます。

  1. 開発型:新規性のあるカリキュラム等の研究開発を実施
  2. 実践型:過去にSSH指定を受けている学校で、これまでに開発した教育課程等の実践的な研究開発を実施

SSH基礎枠の指定期間は最長5年で、支援額は750~1,200万円です。平成30年度現在では204校が指定されています。

科学技術人材育成重点枠は4区分

科学技術育成重点枠は、SSH基礎枠の取り組みに加え、さらなる取り組みを行う学校を追加で支援する枠です。

取り組みの種類に応じて、4区分に分かれます、

  1. 高大接続枠:高校が主体となり大学と連携することで、将来の理数系トップレベル人材を育成する
  2. 広域連携枠:広域的(都道府県レベル以上)に普及し、地域全体の理数系教育の質の向上を図る
  3. 海外連携枠:海外の研究者と共同研究ができるような人材の育成を図る
  4. 地球規模の社会共創枠:地球規模の社会問題について生徒が主体的に研究することで、新たな価値の創造を志向する人材の育成を図る

指定期間は最長5年で、支援額は500~1,300万円です。平成30年度現在では、14校が指定されています。

高大接続枠は、平成29年度までのレビューを受けて重点枠の見直しが行われ、その際に新たに設けられました。

SSHは、指定から3年目に外部の有識者により評価されます。各学校はこの評価を元に、進捗状況や研究開発内容を見直し、より効果的な実施を図っています。

▶いまさら聞けない「高大接続改革」とは?

SSHの成果

SSHの取り組みを通じ、生徒の科学技術・未知の事柄に対する関心が上がったという成果がでています。

さらに、生徒の進路に関する効果も出ています。SSH卒業生は、大学でも理系を専攻する人が多く、平均と比べ大学院進学率も高いです。

生徒の理系科目への関心に関する効果

  • 科学技術に関する興味・関心・意欲が向上したと回答した生徒:66%
  • 未知の事柄への興味が向上したと回答した生徒:72%
  • 自分から取り組む姿勢が向上したと回答した生徒:62%
  • 真実を探って明らかにしたい気持ちが向上したと回答した生徒:64%

生徒の進路に関する効果

  • SSH卒業生の卒業3年目時点の専攻分野:H20年度卒業生の78.1%、H21年度卒業生の80.6%、H22年度卒業生の79.8%が理系
  • H20年度に高校を卒業した生徒の大学院進学率:SSH校58.1%(大学生全体13.9%、理系の大学生28.9%)

(参照)文部科学省「SSHの成果に関する調査結果等

▶STEAM教育とは何か?国内、海外での取り組み、推進に当たっての課題は?

今後のSSHの3つの取り組み

文部科学省は「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)支援事業の今後の方向性等に関する有識者会議 報告書」のなかでSSH支援事業の今後の方向性を示しています。

今後の方向性は大きく以下の3つに分けることができます。

  1. 指定校の見直し
  2. 成果・効果の有効性検証の再検討
  3. SSH事業とSGH事業の連携強化

指定校の見直し

指定校の総数を事業の政策的意義を考慮して設定し、現在取り組みが不十分と考えられる指定校に対しては経費の減額等の措置が必要としています。

見直し後の重点枠は、多様性を踏まえて一定数の実績を確保するとしています。

成果・効果の有効性検証の再検討

文部科学省は、事業成果が得られたのか、指定前や非指定の学校と比較し適切な評価をすべきであると考えています。

具体的には、生徒の卒業後の追跡調査や一般生徒との比較、指定回数に伴う先進性の度合い等の検証を行うべきとしています。

また、事業目的・内容自体の見直しを検討しており、具体的には以下が挙げられています。

  • 事業目的と事業内容は合致しているのか
  • 事業目的はけん引する人材育成か全体の底上げなのか

SSH事業とSGH事業の連携強化

文部科学省の事業に、SSHと類似した、SGH(スーパーグローバルハイスクール)という事業があります。

SGHとは、グローバルリーダーの育成に資する教育を行っている学校のことです。

2014年に開始した比較的新しい事業で、SSHと同じく文科省が指定を行っています。

SSHとSGHについて、他方の事業成果を取り入れるほか共同での実施や事業の一本化の可能性を検討するなど両者の連携をさらに深めるべきとしています。

グローバルに活躍する人材育成という同じ方向性の下、国・管理機関・SSH指定校それぞれのレベルでSSHとSGHが互いに連携し相乗効果を図っていくようです。

▶スーパーグローバルハイスクール(SGH)とは?グローバルリーダーを育む高校

▶SGU(スーパーグローバル大学)とは?グローバル人材育成に特化した大学

まとめ

  • スーパーサイエンスハイスクール(SSH)とは、先進的な理数教育を実施する高等学校のこと
  • SSHは2枠6区分のうち、取り組みに応じて指定される

これまでの取り組みから、SSHでの学びは生徒の成長に繋がり、一流の科学技術人材として世界で活躍を目指すことができる重要な事業であると認識されています。

今後も改善を重ねながら、SSH事業は益々発展していくことでしょう。

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