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2019-11-26 2024-09-06

電子黒板とはICT活用で導入が進む、デジタル的な機能をもつ黒板

教育におけるICTの活用が推進される中で、「電子黒板」を導入する学校が増えてきました。

黒板とチョークを使って先生が授業する風景はそのうち過去のものとなるかもしれません。

この記事では電子黒板の機能やメリット・デメリットなどを解説します。

この記事の監修者

Education Career 編集部

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電子黒板とは表示・記入・保存等デジタル的な機能をもつ黒板

電子黒板とは、広い意味では、チョークや水性マーカーを使って書き込むアナログ式の黒板・ホワイトボードに対して、デジタル的な機能がついている全ての黒板を指します。

今後学校で導入が進められていく電子黒板は、基本的にパソコンと双方向に利用できる機能がついているものを指します。

この機能によってパソコン上の画面を電子黒板に映し出して、付属のペンや指で触れると、キーボードやマウスを使わずにパソコン上のデータを操作できます。

電子黒板にはこれまでのアナログ式の黒板ではできなかった様々なことが可能になるため、学校の授業を改善していくために活用が推進されています。

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電子黒板の機能

電子黒板には様々な機能がありますが、大きく

  1. 表示
  2. 書き込み
  3. 保存

の3つの機能に分けられます。

これらを活用すると、学校の授業を大きく変えることができます。

表示

パソコンの画面上の資料や写真、映像を電子黒板に大きく映し出す機能です。

指や付属のペンを使って資料の拡大・縮小もできます。

多くの電子黒板は実物投影機(書画カメラ)を接続できるため、先生の手元を大きく拡大して表示することもできます。

書き込み

映し出した資料に従来の黒板と同じように付属のペンや指を使って直接書き込む機能です。

保存

授業中に書き込みをした資料をデータとして保存し、後で簡単に開く機能です。

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電子黒板の使い方

電子黒板の基本的な操作方法は、

  1. 使いたい機器に電源を入れる
  2. 電子黒板とパソコンを接続する
  3. パソコン上の画面を電子黒板に映す

の3ステップで、簡単に利用できます。

2について、どのような電子黒板を使っているかによりますが、ケーブルでつなぐ場合もあれば、インターネットを使って接続する場合もあります。

3について、授業に使いたい資料を選択して表示、自由に書き込みや拡大・縮小ができます。変更を加えた資料は保存できます。

先生によっては電子黒板の使用に慣れていないため、国は「ICT支援員」の配置を積極的に呼び掛けています。

ICT支援員は技術的なサポートだけでなく授業で使う教材の内容や使い方についてもアドバイスを行います。

▶「ICT支援員」とは?文科省が学校に配置を推進する、学校のICT化を実践的に支援する人物

電子黒板の種類

電子黒板にも様々な種類がありますが、大きく分けると

  1. テレビ一体型
  2. ボート型
  3. ユニット型

の3種類に分類できます。

テレビ一体型

液晶ディスプレイ、タッチパネル機能、PCが一体になっており、電源ボタンを押すだけで電子黒板が起動するタイプです。

ディスプレイが鮮明で見やすく、プロジェクタ型のように手で書き込むときに影ができるといったデメリットがありません。

一方で設置に費用がかかるというデメリットがあります。

ボード型

タッチ機能のついた専用ボードにプロジェクターから投影するタイプです。

ボート型は画面サイズが豊富にあります。

黒板などに貼り付けるボードもあれば、キャスターがついていて移動できるボードもあります。

ユニット型

ユニット型には大きく2種類あります。

1つ目は既に教室に設置されている黒板やホワイトボードに、専用のユニットを設置しプロジェクターから投射して使用するタイプです。

2つ目はテレビモニターやプロジェクターに専用のユニットを設置して電子黒板化するタイプです。

両方とも既にある資材を有効に活用することができます。

電子黒板の使いやすさを検証するために、本格的な導入の前段階としてユニット型を選択するケースが多いようです。

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学校の授業で電子黒板を使うメリットとデメリット

現在学校では電子黒板の導入が積極的に進められていますが、学校の授業で電子黒板を使うときのメリットとデメリットを

  • 生徒
  • 教師
  • 学校

の立場ごとに考えます。

生徒 教師 学校
メリット 1.関心・意欲が上がる

2.双方向型の授業

3.デジタル機器に慣れる

1.わかりやすい授業

2.業務効率化

チョーク等の整備が不要
デメリット 健康への影響 1.機器や通信環境の不具合

2.面が小さくなる

設置費用と時間がかかる

生徒のメリット

1:関心・意欲が上がる

電子黒板の様々な機能を活用すると視覚に訴えた説明ができ、生徒の関心を集めやすくなります。

教師の説明に興味を持ち集中すると生徒はより楽しく学べ、学習意欲の向上が期待できます。

2:双方向型の授業ができる

生徒が自分で作ったノートや資料を簡単に電子黒板に映し出せるため、以前よりも生徒一人一人の考えをクラス全体で共有しやすくなり、生徒も活発に自分の意見を発表できます。

3:デジタル機器に慣れる

デジタル機器を操作する能力は社会に出るためにも必須となっています。

学校の普段の授業で電子黒板を使うことで生徒は早い段階からデジタル機器の操作に慣れていきます。

生徒のデメリット

健康への影響

パソコンやタブレット、スマートフォン等のディスプレイを長時間使うと、目を中心に身体や心に影響が出るVDT症候群になる可能性があります。

VDT症候群は、

  • 目が疲れる
  • 視力が落ちる
  • 肩が凝る
  • 身体がだるい
  • イライラする
  • 抑うつ状態になる

などの症状などが起きる病気です。

長時間画面を見続けず、適度に休憩をとったり、身体を動かすことを忘れないように注意する必要があります。

教師のメリット

1:わかりやすい授業ができる

ディスプレイを用いると、例えば

  • 数学で図形を立体的に映し出して捉えやすくする
  • 社会で歴史的建造物を資料集の写真だけでなく映像を流す

と、身近に具体的に学ぶことができます。

様々な機能を活用すると、生徒にとってわかりやすく、興味深い授業が実施できます。

2:授業の効率化

デジタル教科書などの教材データを映し出して書き込むと、板書をする時間を短縮できます。

必要な資料教材を黒板に映し出すと全員で共有できるため、印刷してプリントを配る時間なども削減できます。

教師のデメリット

1:機器や通信環境の不具合

機器や通信環境の不具合が起こると、授業の進行に大きな影響が出るのはデメリットです。

事前に授業準備をしていても、画面が表示されなかったり音声や映像が流れなかったりして授業が中断するこのは、教師にとって大きなリスクと言えます。

2:表示サイズが小さい

黒板に比べると、電子黒板は表示サイズが小さい場合が多いです。

後ろの席の生徒からは見えにくい、授業中にずっと見せておきたいものを表示できない等がデメリットとなる場合があります。

学校のメリット

チョーク等の整備が必要なくなる

黒板に必要なチョークやホワイトボードに必要なペンを整備する必要がなくなり、環境的な負荷も減ると言えるでしょう。

学校のデメリット

設置に費用と時間がかかる

電子黒板は安価なものでも10万円程度、高いものだと70万円程度です。

近年は価格が低下しているものの、全ての教室に電子黒板を設置するには多大な費用がかかります。また、故障の際の対応やメンテナンスにも費用がかかります。

電子黒板の設置に工事が必要な場合、設置に時間がかかります。

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学校における電子黒板の普及状況

文部科学省「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」によると、平成30年度に教室に電子黒板を設置していた公立学校(小学校と中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校)の割合は26.8%でした。

平成29年度は24.4%、平成28年度は21.9%だったので年々増加傾向にあります。

都道府県別に電子黒板の整備率をみると、平成30年度の調査では佐賀県が128.8%とずば抜けて高いことがわかります。

佐賀県は自治体全体で教育のIT化を推進しており、電子黒板だけでなく生徒のタブレット普及率も非常に高いです。

学校における電子黒板の活用例

電子黒板を使う場面として以下のようなものが考えられます。

授業内容を振り返る

例えば前回の授業で資料に書き込みをしながら授業をしていた場合、電子黒板ではその時の書き込みがある資料をすぐに開けます

生徒もその時の板書を見ながら授業を振り返ることができます。

わかりやすく説明する

算数や数学の図形問題で図形を移動させたり回転させたり切断して考える時、今までは頭の中でイメージしなければいけませんでした。

電子黒板の図形作成シミュレーションを活用すると、実際に回転や切断の動きを見られます。

このように、文字だけだとイメージしづらいものを視覚的に説明できます。

明確に伝える

教科書や資料の中で着目してもらいたい部分があるとき、今までは先生が言葉で指示していました。

電子黒板ではデジタル教科書をそのまま表示できるので、生徒の前で拡大表示したり、ペンやマーカーを使って強調でき、より的確に指示することができます。

興味・関心を高める

電子黒板のアニメーションや映像を流せる点は、従来のアナログ式の黒板と大きく異なる特徴です。

学習の導入時にインターネット上のビデオや写真を見せることで生徒の興味を惹きつけるといった使い方ができます。

やり方を実演する

先生が実物を見せたり手元で実演したりするとき、後ろの方にいる生徒は遠くてよく見えませんでした。

電子黒板に付属する実物投影機(書画カメラ)を使うと、これらを拡大して電子黒板に映すことができ、後ろの方の席に座っている生徒でもよく見えるようになります。

児童・生徒が発表する

例えば算数や数学の図形問題では、黒板やホワイトボードに書いた図形への書き込みはなかなか消すのが難しく、授業終盤になると何本もの線が重なって見にくくなっていたことがよくありました。

電子黒板では図形への書き込みを簡単に消せるため、児童生徒が複数発表するときにもその都度ペンで書き込みながら自分の考えを説明できます。

知識・スキルを定着させる

電子黒板には「マスク機能」という文章中の言葉を隠す機能があります。

英語や歴史の授業などで、暗記すべき単語を隠して生徒に補わせると知識の定着が期待できます。

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まとめ

  • 電子黒板とはデジタルの機能がついた黒板
  • 電子黒板の主な機能は、表示・書き込み・保存の3つ
  • 電子黒板は授業がわかりやすくなるというメリットがある一方、費用面やメンテナンス面で課題がある
  • 電子黒板の普及率は26.8%、年々増加傾向にある

この記事では電子黒板について取り上げました。

従来の黒板では難しかったさまざまな機能が電子黒板では利用できます。

電子黒板は教師の業務効率化に寄与する可能性もあり、昨今進められている教員の働き方改革の一躍を担うかもしれません。

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