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2016-03-31

アクティブラーニングとは?生徒がより能動的に学習するための指導方法

大学の教育改革が叫ばれる中で、注目されたのがアクティブラーニングで、現在では高校や義務教育でもアクティブラーニングを取り入れた動きが盛んになっています。

アクティブラーニングとは具体的に何なのか、どういう背景で注目されているのか、どういった事例があるのかをまとめたいと思います。

アクティブラーニングとは

アクティブラーニングとは、学習者である生徒が受動的となってしまう授業を行うのではなく、能動的に学ぶことができるような授業を行う学習方法です。

生徒が能動的に学ぶことによって「認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る」(2012年8月中央教育審議会答申)内容だとされています。

具体的には教師による一方的な指導ではなく、生徒による体験学習や教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワークを中心とするような授業のことを指します。

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アクティブラーニングが注目されている背景

アクティブラーニングは大学の教育改革が進む中で取り入れられるようになり、それがさらに小学校や中学校、高等学校の初等教育、中等教育にまで及ぶようになりました。

このように注目されるようになった背景には社会の経済状況変化に伴った、社会に求められる人材の変化があります。

1980年代から1990年初頭にかけて、バブル経済期、情報化社会が訪れ、これがそれまで教育現場で行われていた規則・標準化の授業が崩れるきっかけとなりました。

また、90年代にはインターネットの登場でさらに情報化社会が加速、バブルが崩壊します。

こういった時代の流れによって、これまで作り上げてきた様々な社会の仕組みも崩れることとなり、社会に対応した仕組みへの変更が必要となりました。

また、その社会に対応した仕組みも、これまでのように欧米に倣うのではなく、自分たちで創造していくことが必要とされる時代でもあります。

こうした状況の中で日本の教育は、それまでの大量生産時代に合わせて設計された、規則・標準化を行う授業ではなく、自由化・多様化へと教育の重点分野が変更されることとなりました。

つまり、その人が社会で活動していくための土台づくりだけでなく、多様性や創造性といった力をつけることで新しい社会を創っていくような人材となるように教育を変えていったのです。

現在もこの動きは続いています。ただ知識を増やすだけでなく、その知識をどう生かすことができるかが重要であると考えられているからです。

そうした時代背景があり、自分で考える力、物事を動かす力、能動的に物事に取り組む力を育成身するためにアクティブラーニングがより注目されるようになりました。

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世界のアクティブラーニングへの取り組み

多くのアクティブラーニングの事例が世界にも存在しています。例えば、ハーバード大学のEric Mazur氏の授業では教師からの講義は行われず、学生たちが与えられたテーマについて3カ月取り組み、教師は学生たちに助言するのみという授業となっています。

その3カ月後に、5~6人で構成されたグループが取り組んできた成果をプレゼンテーションし、質疑応答ののち、教師とその他の受講者が評価をしていくという形になっています。

ただプレゼンテーションをしてそのスキルを身に付けるだけがこの授業の目的なのではなく、自分の中にある知識を問題解決にどのように活かすか、どのようにわかりやすく説明するか、そして他のグループをどのように評価するかという点がこの授業のポイントとなっています。

他のグループへの評価は、同時に発表担当グループが積極的に取り組もうとする理由となっています。

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日本でのアクティブラーニングへの取り組み

日本でもこうした取り組みは教育現場で行われており、多くの事例があります。

そのうちのひとつに渋谷教育学園渋谷中学高等学校で教鞭をとっている河口竜行氏の報告があります。

渋谷教育学園渋谷中学高等学校では「自調自学」が校訓となっており、学校でのすべての活動がアクティブラーニングにつながっています。主な活動にノーチャイム、校則なし、校長講話、校外研修、自調自考論文などがあります。

例えば校外研修は、鎌倉や信州のように大きな目的地のみ決められ、現地での行き先などは決められていません。各自でテーマを決めてクラスに関係なく似たテーマを持つグループで行動することになっています。そのテーマに基づいて事前学習、フィールドワークをし、最後にプレゼンテーションを行うという流れになっています。

自調自考論文も渋谷教育学園渋谷中学高等学校の取り組みの大きな特徴です。

これは高校一年生の4月から始まり、高校二年生の11月に自分の論文を提出することになっています。生徒各々が興味のあるテーマを考え、そのテーマをもとに担当教師を決定します。

そして同じようなテーマを持つ生徒何人かでひとつのグループを作り、そのグループを一人の学校教員が担当することになっています。ここでの教師の役割は生徒の学習を支援することで、この活動の主体は生徒自身となっています。

2年間の活動の中で中間発表が2回あり、二年生で提出したのちには優秀論文の発表会が行われています。

この優秀論文発表会は、論文執筆に取り組んでいる最中の一年生に大きな刺激を与えることができます。また、作成過程は細かく決められており、その計画に沿って取り組むことでだんだんと論文を形にしていく過程も見て取ることができます。

こういった取り組みで、受け身ではなく生徒が主体的に物事に取り組む姿勢や能力を育成しています。

繰り返しになりますが、生徒が能動的に学ぶことによって「認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る」アクティブラーニングは、教育の大きな潮流といえ、今後より注目されていくでしょう。

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