2018-12-18 2024-09-17
STEAM教育とは何か?国内、海外での取り組み、推進に当たっての課題は?
この記事の監修者
Education Career 編集部
教育業界専門の転職エージェント「Education Career」の編集部です。年間で数百名の教育業界出身者の転職やキャリアの支援を行う転職エージェントとして、教育業界での転職活動やキャリアに役立つ記事を更新しています。
目次
STEAM教育とは
STEAMとは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(ものづくり)、Art(芸術)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた造語です。
これら5つの領域を重視する教育方針を意味します。
この教育方針の目的は、現実の問題を解決に導く力や今までにないものを創造する力を育むことです。
元々はアメリカが、科学技術分野での競争力を高めるために推進してきた教育方針です。
日本でも「日本STEM教育学会」「STEAM教育協会」が近年設立され、STEAM教育は注目を集めています。
STEAM教育が注目される背景、理由
STEAM教育が注目されている背景には、テクノロジーの進展があります。
具体的には、AIやIoTなどの科学技術の発達やスマホ・タブレットといった端末の進化などが挙げられます。それによって社会は急速に変化し、社会に必要とされる人材も変化しています。
2015年に野村総研が発表した調査資料によると、10~20年後、日本の労働人口の約49%が就いている職業はAIやロボットによって代替される可能性が高いとされています。
これからの社会では、科学技術を活用するだけでなく、作れる人材が必要です。科学技術の理解を深めると同時に、それらを利用して新しいものを生み出す力を養うための教育として、STEAM教育は注目されています。
▶教育コンサルタントに転職したい人がはじめに見ておくべき基礎知識
文部科学省のSTEAM教育に対する方針
文部科学省は、これからの日本の学校現場における教育方針についての報告書「Society5.0に向けた人材育成 ~社会が変わる、学びが変わる~」を2018年6月に公開しています。
この資料は、先述したような先端技術の発達に伴う社会の変化に対し、教育現場ではどのように対応するべきかについてまとめられたものです。
資料には、STEAM教育に対する考え方とその導入方針が記載されています。同省は、これからの社会において、以下の三つの力が必要だと考えています。
- 文章や情報を正確に読み解き、対話する力
- 科学的に思考、吟味し活用する力
- 価値を見つけ出す感性と力、好奇心・探求力
これらの力を身に着けるための思考の基盤をつくるためにSTEAM教育を導入すべきとし、文系・理系を問わずすべての生徒に学ばせる必要があるとしています。
日本の公教育では、今後STEAM教育はどうなる?
文部科学省は高等学校時代からSTEAM教育を導入していく方針で、高等学校を学生が社会の変化に対応できる能力を身につける場にしようと考えています。
その思考の基盤となるSTEAM教育をすべての生徒に学ばせる必要があるとしています。
また、同省は大学においてもSTEAM教育の導入を試みています。大学の学部にかかわらず、STEAMやデザイン思考などの教育が十分に提供できるよう、教育プログラムの見直しを促進していく方針です。
▶教材開発・教材制作の仕事に転職!求人企業や募集、求められるスキルは?
海外でのSTEAM教育の事例
STEAMという言葉は、アメリカのオバマ大統領が演説で取り上げたことで注目されるようになったと言われています。
科学や芸術分野の教育に力を入れていくことを国家戦略のひとつとして掲げ、AIなどの科学技術を生かして社会に革新を起こすような人材の育成を目標としました。これは世界的な課題となっており、現在ヨーロッパやアジア新興国でもSTEAM教育が推進されています。
ここでは、多くの国際的な賞を受賞し注目を集めている、中国のスタートアップ企業、Makeblockを紹介します。
同社は、2013年に設立されたSTEAM教育ソリューションを提供する中国の大手企業です。学校、教育機関、家庭向けのSTEAM教育市場を対象に、ロボットやソフトウェアの提供、国際的なロボット競技大会の実施を行っています。同社の教育ロボットのmBotとCodey Rockyは、2018年8月に「2018年ファミリーチョイス賞」を受賞しました。
同賞はFamily Magazinesの1部門であり、子供からシニア、そしてペットを含む家族全員の生活をより豊かにするものとして認められた商品・サービスに贈られる賞です。mBotは、STEAM教育向けの入門レベルのプログラミングを学ぶロボットキットです。組み立てが簡単で、ゲーム感覚でプログラミング学習を進めることができます。Codey Rockyは、初心者がプログラミングとAIを学ぶためのスマートロボットです。Makeblockは、このほかにも「エジソン賞・ゴールド」や日本の「グッドデザイン賞」など国際的な賞を7つ受賞しています。
このような企業は世界的に増えており、今後、STEAM教育市場に参入する企業が増加していくことが予想されます。
STEAM教育推進の課題
日本でSTEAM教育を推進していくにあたって、課題がいくつか予想されています。
その一つに、教え手の不足があります。STEAM教育の一部といえるプログラミング教育は、2020年度から小学校で必修化されることが決定しています。算数や理科の授業で、物事の手順に対する思考や論理的思考力を育成する学習を行う時間が設けられます。その授業を行う教員をどのように手配するのか、という課題が必修化実施において注目されています。
多くの民間企業がこの課題解決のため、様々なサービスを提供しています。具体的には指導教員を育成するための学習サービスや、学校にプログラミング学習教材の提供などを行っています。
また、教育設備が整っていない学校があることも課題としてあげられます。STEAM教育を実施するにあたって、ICT環境の整備が必要となってきます。
上記の文部科学省の資料には、パソコン・タブレットなどのデバイスやネットワーク環境の手配が喫緊の課題であると記載されています。
STEAM教育の推進にはこうした課題が予想されており、解決が急務となっています。
STEAM教育関連の事業を行う企業・サービスにはどんなものがある?
LITALICOワンダー(株式会社LITALICO)
LITALICOワンダーは、LITALICOが運営するプログラミング教室です。
テクノロジーを活かしたものづくりを通して、子供の創造力を育むことを目的としています。
プログラミングのほかに、ロボットやデジタルファブリケーションといったテクノロジーを学ぶことができます。
未就学児から高校生まで、幅広い年代を対象に開講しています。同社は、先生が指示した作品を生徒に作らせるのではなく、子供たちの興味を引き出し、新しいものをつくる経験を重視しています。
テクノロジア魔法学校(ライフイズテック株式会社)
ライフイズテックは、2010年に設立した中学生・高校生のためのIT・プログラミング教育サービスを提供する企業です。
テクノロジア魔法学校は、ディズニーのプログラミング学習教材で、2018年4月にサービスが開始されたばかりの新しい教材です。小学校高学年から社会人まで対象で、ディズニーの世界観を楽しみながら自宅のパソコンでプログラミングを学ぶことができます。この教材の特徴は、リアルな行動や体験を重視していることです。パソコンのみで完結せず、地図やポストカードといったリアルなアイテムを導入しています。
同社が培ってきた教育ノウハウを活用し、学習者に飽きさせない工夫を施しています。
TechAcademyジュニア(キラメックス株式会社)
キラメックスは、「プログラミング教育を通じて世界を豊かに」をミッションとしている企業です。
TechAcademyジュニアは、中高生が対象のプログラミングやアプリ開発が学べるオンラインスクールです。
オンライン学習とメンターのサポートのもとで学び、最終的には、Webアプリケーション、iPhoneアプリ、Androidアプリなどの開発を目指します。
ビデオチャットを使ったマンツーマンメンタリングやわからないことを質問できるチャットサポートなど、学習者へのサポートが充実しているのが特徴です。
また、受講生の保護者は、マンツーマンメンタリングで実施した内容をメールで受け取ることができ、学習状況を把握することができます。
STEMON(株式会社ヴィリング)
ヴィリングは、STEAM教育、IB(国際バカロレア)の探究型学習をベースとしたスクールを運営する企業です。
STEMONは、ヴィリングが提供する小学生向けのSTEM教育に特化したロボット・プログラミング学習スクールです。
カリキュラムは中学受験の理科や高校受験の物理を想定して作られています。
学習を通して自然に理数系科目の基礎、創造力や問題の解決能力を身に着けられるよう工夫されています。
▶教育業界での転職を成功させるには?会社選びから面接対策まで完全ガイド
教育業界への転職ならEducation Careerにご相談下さい
弊社(株式会社ファンオブライフ)は、教育業界専門の転職サイト「Education Career」を運営しています。
また、教育×テクノロジーをテーマにしたWebメディア「EdTech Media」を運営しており、教育分野の様々な企業(大企業・優良ベンチャー/スタートアップ)と独自のネットワークを有しています。
教育業界への転職や、教育業界出身者の転職を検討されている方は、是非ご相談ください。
教育業界専門の転職エージェントだから、独自の求人を紹介可能
業界専門の転職エージェントだから、大手エージェントでは積極的にご紹介しないような求人(教材制作/学校営業/スクール運営/各種企画職)もご案内が可能です。
教育×IT、STEAM教育、グローバル人材育成、英語学習、社会人教育などの、ご興味・ご関心に合わせることも可能です。
また、今までの経験・スキルを活かした仕事や、条件面(給与・休日など)の向上が望めるような仕事をご希望の場合は、条件に合う求人をご紹介いたします。
※ご紹介可能な求人はご経歴や、タイミング・時期によって変動いたします。
利用は無料!履歴書や職務経歴書の作成、面接対策もサポートします
転職エージェントの利用は無料です。
履歴書や職務経歴書の作成サポート、面接対策も行いますので、転職が初めてという方、不慣れだという方も安心してご利用下さい。
教員や学習塾、各種スクール等の出身者の転職実績も豊富です
Education Careerでは、教育業界出身者の方の転職を多く支援しています。
学校の先生・教員、学習塾の講師や教室長、各種教材制作、学校営業の方々の転職を多く支援しております。
職種特有の面接・選考対策も可能です。
相談=転職ではありません。まずはお気軽にご相談ください
弊社に転職相談を行ったからといって、求人に応募しなければいけないわけではありません。
ご要望やタイミングに合わせて、転職活動の開始時期等もアドバイスさせて頂き、支援いたしますので、まずはお気軽に以下のフォームよりご相談ください。
Education Careerの公式Twitterアカウントはこちら
教育業界での転職体験談や、教員からの転職に関するインタビュー動画を多数公開
弊社の運営するYouTubeチャンネルでは、教育業界での転職体験談や、教員からの転職に関するインタビュー動画を多数公開しています。
ぜひ一度ご覧いただき、転職活動を進めるうえでの情報源としてお役立てください。
無料の転職サポートに登録
-
1
ベネッセ・リクルート・学校法人など人気の教育関連求人を多数保有
-
2
教員・学習塾・出版社など業界出身者の支援実績多数
-
3
面接の質問例・通過する書類作成など、専門だからこそのサポートが可能
転職サポートに登録
この記事の監修者
Education Career 編集部
教育業界専門の転職エージェント「Education Career」の編集部です。年間で数百名の教育業界出身者の転職やキャリアの支援を行う転職エージェントとして、教育業界での転職活動やキャリアに役立つ記事を更新しています。
関連キーワード
注目記事
- 異業種での経験を生かして、通信制高校の教員として活躍
- 教員が積極的にチャレンジできる環境を求めて転職
- 学習者・教育機関双方の課題を解決するサービス
- 株式会社やる気スイッチグループWinBe・Kids Duo・スクールIEでの働き方
- 株式会社やる気スイッチグループの特徴・サービス概要・教室長に求める人物像など
- EdTechの力で子どもたちに質の高い教育を提供したい
- 集団指導塾から個別指導の創英ゼミナールへ転職
- 学習塾として偏差値・成績アップだけではない価値を提供したい
- 個別指導「コノ塾」教室長の特徴・働き方・求める人物像など
- 株式会社アガルート制作本部教材室(教材制作職)の特徴・働き方・求める人物像など
- 教員からの転職先は?転職先・転職理由・20代~30代の転職体験談まとめ
- 「8割が未経験からのスタート」アガルート教材制作マネージャーが語る今後の課題
- 「手を挙げた人にチャンスが来る」アガルートアカデミー教材制作マネージャー
- 生徒一人ひとりと向き合う…「個別指導 コノ塾」教室長のデジタルを活用した働き方【田辺理 CEO / 林直希 教室長インタビュー】
- 「学習塾版のユニクロ」個別指導コノ塾が3年半で67教室まで急成長した理由【田辺理CEOインタビュー】
- 中学理科教員からオンライン予備校講師に転職【転職者インタビュー】
- 学習指導員から教育系ベンチャー企業へ転職【転職者インタビュー】
- 中学教師からオンライン予備校講師へ1ヶ月以内のスピード転職が実現した理由【転職者インタビュー】
- 教育業界での転職を成功にみちびくノウハウまとめ【業界情報・履歴書の書き方・職種/業種別面接対策】
- EdTech(エドテック)とは何か?読み方は?注目される背景やeラーニングとの違いを解説
- 教員の転職が難しい理由と成功のコツを教育業界専門の転職エージェントが徹底解説
- 教育業界の年収の高い仕事について解説
- 教員から転職するには?中途採用の転職先に多い7パターンを紹介
- 教育業界で土日休み・日中勤務の仕事に転職!具体的な職種を紹介します
- 教材開発・教材制作への転職でよくある募集職種・必要なスキル・経験
- 子どもと関わる仕事一覧|教育・福祉・医療・エンタメまで徹底解説
- 教員免許を活かせる仕事に転職!成功するためのポイントも解説
- 英語を使う仕事6選 ネイティブレベルの語学力がなくても活躍できる仕事を紹介
- 大学職員に向いているのはどんな人?転職成功事例も紹介
- 教員の転職に必要な自己PRの書き方
職種で探す
- 教員・教師
- 塾講師
- 教材制作・カリキュラム開発
- 教室長・教室運営
- 大学職員・学校職員
- 営業
- コンサルタント
- 研修講師
- 指導員・支援員・管理責任者
- 学校事務・教務事務
- SV・エリアマネージャー
- マーケティング・広告宣伝
- 経営企画・営業企画・事業企画
- 経理・人事
- カスタマーサポート
- エンジニア
業種で探す
フリーワード検索
転職エージェントに相談する


