2019-11-13 2021-07-07
大学教授の平均年収は約1,080万円!大学別、准教授、講師との比較など給与制度を徹底解説
中学校や高校の教師と比べて、大学教授はどこか馴染みがない職業に感じる人も多いかもしれません。
大学教授は専門的な研究を行っており、世界トップクラスの研究成果を持つ大学教授も日本の大学に多く存在します。
このような大学教授の平均年収はどのくらいなのでしょうか。
この記事では、
- 大学教授の平均年収
- 大学教授の給料はどのように決定されるのか
を解説します。
大学教授の平均年収は約1,080万円
大学教授の平均年収は1,078万8,500円、約1,080万円です。平均年齢は57.4歳です。
平均年収の内訳は、
- 給与:約790万円(月額約66万円×12ヵ月)
- ボーナス:約288万円
です。
これは全体平均であるため、以下で
- 年齢別
- 勤続年数別
- 学校別
の大学教授の平均年収を解説します。
年齢別の大学教授の平均年収
年齢[歳] | 平均年収[万円] |
35-39 | 1,055 |
40-44 | 984 |
45-49 | 1,049 |
50-54 | 1,085 |
55-59 | 1,137 |
60-64 | 1,129 |
65-69 | 1,045 |
70以上 | 816 |
年齢別に見ると、40代から50代までは平均年収が徐々に上がっていきますが、それ以降はほぼ横ばい、または徐々に減少していることがわかります。
35~39歳の平均年収の方が40~49歳の平均年収よりも高くなっているのは、30代で大学教授に就任することは非常に珍しく、このような人は極めて優秀な功績が認められているためと考えられます。
参考までに、内閣府の「第5期科学技術基本計画」によると、大学教授の年齢構成は30代は全体の0.3%、40代は17%、50代が54%です。
30代の教授は極めて優秀な人材であることから、特別に給与が高くなっているのかもしれません。
勤続年数別の大学教授の平均年収
勤続年数[年] | 平均年収[万円] |
0 | 735 |
1-4 | 847 |
5-9 | 873 |
10-14 | 896 |
15以上 | 923 |
勤続年数が上がるにつれ平均年収が高くなっていることがわかります。
勤続年数が長い大学教授ほど学長や副学長、研究科長といった役職に就くことが多く、それによって年収が高くなっていると考えられます。
学校別の大学教授の平均年収
大学名 | 平均年収[万円] |
京都大学 | 1,096 |
東京大学 | 1,197 |
東北大学 | 1,067 |
九州大学 | 1,081 |
北海道大学 | 1,025 |
名古屋大学 | 1,124 |
東京工業大学 | 1,163 |
大阪大学 | 1,116 |
筑波大学 | 1,118 |
広島大学 | 1,029 |
ここで取り上げた大学はTHE世界大学ランキング日本版の上位10位の国立大学です。
最も平均年収が高いのは東京大学で、東京工業大学、名古屋大学と続いています。
大学教授と大学准教授・大学講師の平均年収の比較
役職 | 平均年収[万円] |
大学教授 | 1,079 |
大学准教授 | 863 |
大学講師 | 705 |
大学教授にはすぐなれるわけではありません。
多くの場合「講師」→「准教授」→「教授」という順に昇格していきます。
そのため平均年収も昇格していくにつれて高くなっていることがわかります。
参考に、各役職の平均年齢を見ると、
- 大学教授:57.4歳
- 大学准教授:48.1歳
- 大学講師:42.9歳
と、大学教授の平均年齢が最も高いです。
大学教授の給与制度
大学教員の給与制度は国立大学と私立大学で大きく異なります。
国立大学教授の場合
国立大学教授の場合、給料は大きく「基本給」と様々な「手当」に分けられます。
基本給は人事院の定める「棒級表」にしたがって、全国の国立大学で同じ基準で支給されます。
棒級表の自分が該当する「級(教授、准教授、講師などの職階)」と「号棒(学歴や経験年数など)」に応じて基本給の月額が決定します。
そのため、経験年数が長いほど給料が高くなる仕組みになっています。
手当は各個人や大学によって大きく異なります。
個人に対する手当としては、
- 扶養手当
- 住居手当
- 通勤手当 など
があります。
大学に対する手当としては、地域手当、大学院手当などがあります。
※大学院手当とは、大学院の授業を担当したり、大学院生への指導を行うときに支給される手当です。
民間企業のボーナスに相当する手当も支給されます。
国立大学は給料に関する規定が公開されているので、大学ごとに確認することができます。
私立大学教授の場合
私立大学は学校によって給与制度が大きく異なります。そのため、大学間での平均給与もばらつきが大きくなります。
この記事のデータ
大学教授の平均年収は、厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」のデータを基に計算しています。
- 「所定内給与額」(6か月分の給与の金額)
- 「年間賞与その他特別給与額」(1年間のボーナス等の金額)
を使い、「所定内給与額」×2(12か月分に換算)+「年間賞与その他特別給与額」を平均年収としています。
国立大学の教授の平均年収は、各学校が公表している教授の平成30年/2018年度の平均年収を使用しています。
▶自分にあった教える仕事の見つけ方!仕事の一覧、分類方法や考え方
まとめ
- 大学教授の平均年収は約1080万円
- 国公立大学と私立大学で給与制度が大きく異なる
- 国立大学教授は勤務年数が長く、昇格するほど平均年収は高くなる
大学教員の平均年収について解説しました。
給与制度は国公立と私立で大きく異なり、各個人の平均年収は年齢や役職によって大きく異なる点にご注意ください。
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