2019-09-05 2019-12-10
公立教員の離職率は0.4%!年代別の離職率や退職理由、辞めるかどうかの判断方法を解説!
教員になったけどさすがに数年で辞めるのは早いかな?と心配されていたり、同年代の教員の離職率はどのくらいなのだろうと気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は公立学校の教員の離職率は、0.4%と非常に低い水準です。
この記事では、教育業界専門の転職サイト「EducationCareer」を運営する弊社が、
- 公立教員の離職率のデータ
- 公立教員の年代別の離職率
- 私立、非常員教員の離職率
- 公立教員の離職率が低い理由
について説明をしています。
最後まで読んで頂くと、教員の離職率やその理由が理解出来、周りに流されるのではなく、自分の意思で教員を辞めるのが妥当なのかどうか判断出来るようになります。
目次
公立学校教員の離職率は0.4%で非常に低い水準
公立学校の教員の離職率(普通退職)は約0.4%です。
新卒の大卒者の民間企業の離職率は約30%と言われており、この数字と比較すると公立学校の教員の離職率は圧倒的に低いことが分かります。
上記の数字は、公立学校の教員数と総務省が公表している退職状況の調査から算出しています。
公立学校の教員は、地方公務員で全国に約101万人います。
総務省が出している地方公務員の退職状況等調査によると、年間での退職者は41,381名(平成28年度)で全体の約4.1%になります。
この数字は定年退職者(25792名)も含まれます。また懲戒などの一般的な理由以外での退職者も含まれています。
定年退職や特殊事情での退職を除く、普通退職は4,175名です。
その数字から、公立学校の教員の離職率(普通退職)は約0.4%となります。
年代別の離職率も全年代で非常に低い
先程の退職者を年代別に見てみるとどうなるでしょうか。
定年退職等の退職者を除いた普通退職者の年齢の割合は以下のようになっています。
年代ごとの離職率(=普通退職人数/教員数)
どの年代でも離職率は1%を切っており、非常に低い水準です。
35歳までの累計で見ても、全体の約0.3%が離職することが分かります。
普通退職者のうち、約半数が35歳までに退職
また、普通退職の離職者の年代別の割合をまとめたのが以下の表です。
普通退職者のうち、5%が25歳までに、約30%が29歳までに、約半数が35歳までに退職していることが分かります。
全体の離職率は低いですが、普通離職をする人の半数は35歳以下のタイミングで退職しています。
参考)一般企業の離職率
私立学校・非常勤教員の離職率のデータはないが、公立教員よりも高いと推定される
私立学校の教員や、非常勤の教員の離職率のデータはありません。
私立学校の離職率はそれぞれの学校が公開していないことがほとんどです。
また、非常勤の教員の場合、そもそも年間契約で雇用されていることも多く、離職ではなく契約終了となるため、離職率という考え方がマッチしません。
正確なデータではありませんが、弊社に転職やキャリアの相談にいらっしゃる教員の方には、私立学校や非常勤勤務での教員の方も多く、公立学校の教員に比べると離職率はかなり高いのではないかと思います。
※それでも一般企業と同水準程度なのではないかと思います。
▶教員免許を活かせる仕事にはどんな求人がある?成功の秘訣を解説
公立教員の離職率が高くない理由
なぜ公立学校の教員は離職率が高くないのでしょうか。
それは、公務員という安定した職を失いたくないと考える方が多いからだと思います。
明確な統計があるわけではありませんが、公立学校の教員の方には転職や退職を検討しても、最終的には現在の職に残る意思決定をされる方がおおいです。教員採用試験を突破して得た、仕事を失っていいのだろうかと考えることが多いようです。
地方公務員全体の離職率も非常に低いことから、これは公務員になる方の全体傾向といっていいでしょう。また、公務員には全体的に離職者が少ないので、退職や転職といった発想になりづらいことも理由といえるでしょう。
▶教育業界での転職を成功させるには?会社選びから面接対策まで完全ガイド
離職率は気にしなくていい
先程、公立学校の教員の離職率は低く、私立や非常勤教員の方の離職率は比較的高いとまとめました。
ただ、離職率の高低は気にする必要がないと考えています。
離職率を気にして、辞めるべきかどうかを考えるのは本質的ではありません。
新卒時の就職活動と違って、退職する場合の理由やタイミングはそれぞれ個別に行われます。辞める理由やタイミングは人それぞれです。
具体的には、
- 他にどうしてもやりたいことが出来てしまった
- 職場環境に耐えきれず抜け出したい
- 家族や恋人などを優先出来る働き方にしたい
などなど、それぞれに理由があります。
こうした個人の事情に大きく左右されるので、全体平均の離職率を気にする必要はありません。
離職したとしても仕事はある
比較的早期の離職や、転職した経験のない方が多い環境だと、「転職したら食っていけない」「転職なんてできない」という意見を聞くかもしれません。
しかし、ほとんどの場合、それは間違いで、離職後も仕事は見つかります。
※全てが希望通りということは少ないです
特に若手の方であれば、現在は人手不足が叫ばれ、多くの企業で積極的に中途採用を行っています。
そのため、仕事が見つからないということは少なく、転職は可能です。
するべきは離職して得られるものと手放すものの比較
気にするべきは、離職率ではなく、離職して何を得たいのかです。
- 離職して失うもの<離職後に得られるもの
- 離職して失うもの>離職後に得られるもの
上記のように、離職して手放すものと離職後に得られるものを比べて、上に当てはまるのであれば離職すればよいでしょうし、下に当てはまるのあれば、多少の不満はあっても現職にとどまるのがよいでしょう。
教員の一般的な離職率や平均の数字を当てにしても自分の人生には当てはまりません。
仮に倍率の高い地方自治体の公立学校の教員になった場合、すぐに離職してしまうのは意味もったいないかもしれません。
明確にやりたいことや求めることがある場合を除いて積極的に離職を検討すべきではないかもしれません。
一方で、元々志望動機が強くなく教員をやっている方にとっては、離職を検討する理由が多いかもしれません。
離職率という平均で決めるのではなく、自分自身が手に入れたいものと、手放すものの比較で決めるべきです。
▶教育コンサルタントに転職したい人がはじめに見ておくべき基礎知識
教員の退職理由は3つに分けられる
続いて、教員の方の代表的な退職理由をまとめています。弊社は、教員・教師の方の転職支援を多くしています。その中で多くの方に当てはまるのが以下3つの理由です。
- 勤務時間や休日などの働く条件
- 給与・年収などの収入面
- 人間関係のストレス
上記の3つが教員が転職を考える理由です。
この項目自体は他の民間企業からの転職を考える方も多い理由ではありますが、その内容が教員特有のものになります。
以下の記事で詳細をまとめていますので、関心ある方は御覧ください。
▶教師・教員・先生をやめたい・・よくある理由と代表的な転職先、対処法を解説
教員の転職が簡単ではない理由
先程、教員を離職・退職しても仕事は見つかると述べました。
ただそれは、簡単ではありません。教員の方の民間企業への転職は、企業から転職する場合に比べ苦労することが多いです。
それは、
- ビジネス経験が不足していること
- 転職の時期・タイミングが偏ること
- 年収面での折り合いが付きづらいこと
- 仕事に対するスタンス
の4つです。こちらも詳しくは他の記事で解説しています。
教員からの転職先のパターン
先述したように教員の方が離職しても、簡単ではないにせよ、仕事は見つかります。
ではどういった仕事に就かれる方が多いのでしようか。年齢やタイミングによっても異なりますが、
- 教育系企業での講師や教室長
- 各種スクールの運営・事務スタッフ
- 異業界での営業職
に転職される方が多いようです。
教育関連産業に関心がある方も多いですし、募集企業からも求められることが多いため教育関連産業に転身される方が最も多いです。
▶教師・教員・先生から転職!中途採用の転職先にはどんな求人がある?
教員の転職活動でEducation Careerを活用するメリット
弊社は教育業界専門の転職サイト・転職エージェント「Education Career」を運営しています。
その中で多くの教員の方の転職も支援してきました。
ここでは、転職活動において弊社を活用頂くメリットをご紹介します。
①独自の求人やテーマに合わせた求人を紹介可能
教育業界専門の転職エージェントだから、他のエージェントでは積極的に紹介されないような求人(教材制作/学校営業/スクール運営/各種企画職)をご案内いたします。
- EdTech(教育×テクノロジー)
- STEAM教育
- グローバル人材育成
- 社会人教育
などの関心領域に合わせてご提示することも可能です。
②面談を通した、個人にとってよりよいキャリアを提案
弊社では、弊社オフィスにお越しいただくか、電話/ビデオ通話等での面談を必須としています。
面談を通じて、
- 教材作成や企画にチャレンジしたい
- 年収をあげたい
- 土日休みの仕事がしたい
- 夜遅い勤務を日中勤務にしたい
といった要望、条件を伺った上で、よりよいキャリアの選択肢を提示するためです。
※ご紹介可能な求人はご経歴や、タイミング・時期によって変動いたします。状況によっては転職をおすすめしないこともあります。
③豊富な実績を元に、書類作成、選考対策をサポートします
- 公立学校の教員/先生
- 私立学校の教員/先生
- 非常勤の講師
- 各種の教材制作/編集
- 教育関連業種での営業
- I異業界から教育業界への転身
などなど多くの方々の教育業界での転職を支援しております。
出身の職種特有の書類の作成や面接対策も行っています。
教育関連の企業に興味はあるが、知識や経験がなくどのようにするべきかわからないという方は、弊社にご相談頂ければコツやポイントをお伝えします。
④利用は無料!相談=転職ではなく、中長期的なキャリア相談も可能
弊社のご利用は全て無料です。
また、転職相談・面談を行ったからといって、求人に応募しなければいけないわけではありません。
ご要望やタイミングに合わせて、転職活動の開始時期等もアドバイスさせて頂き、支援いたします。
今すぐではないが、今後考えているという方のキャリア相談も歓迎しておりますので、お気軽にご相談ください。
早期の活動開始と事前準備が転職成功のカギ!お早めに相談ください
ご自身が納得され、条件的にも満足出来るような転職活動を行うには、
- 情報収集
- 選考の対策
が欠かせません。
ただ弊社の感覚値、90%以上の方の準備が不足しています。
準備を行えば採用につながる可能性がある場合でも、準備不足によりお見送りになってしまうケースがあります。
転職エージェントを活用頂ければ、本人では気づきづらい、もったいないミスも避けることが出来ます。
特に弊社は、教育業界における実績が多数ございますので、業界特有、個別の企業に対する対策を行えます。
ただ、高い品質での面談を行うため、面談数は限定で行っています。
面談ご希望の方は、出来るだけお早めに以下のフォームよりご相談ください。
- 転職をお考えの方教育業界の非公開求人を多く保有しています
教育業界専門の
エージェントに相談する
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