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2025-04-17 2025-04-25

部活動も担任も生徒指導も全力で行うハードな毎日を支えた「校長先生になりたい」という夢

「ずっと教員として生徒と向き合ってきたけれど、もっと広いフィールドで教育に関わりたい」「転職を考えるものの、民間企業での働き方がイメージできない」――そんな悩みを抱える方は少なくありません。

今回は、高校の体育教師から株式会社リクルートのスタディサプリ事業部に転職し、より多くの生徒に影響を与える道を選んだ掛布さんにインタビュー。

「校長先生を目指す」という大きな夢を胸に、半年以上かけて自らの経験を見つめ直し、転職エージェントを活用しながら行動した過程には、教育業界で新しい一歩を踏み出すうえでのリアルなヒントが詰まっています。

教員としてのやりがいや限界を感じつつも次のステージを模索する方は、ぜひ最後までお読みください。

この記事の監修者

Education Career 編集部

教育業界専門の転職エージェント「Education Career」の編集部です。年間で数百名の教育業界出身者の転職やキャリアの支援を行う転職エージェントとして、教育業界での転職活動やキャリアに役立つ記事を更新しています。

教科指導から部活指導まで 多岐にわたる高校教員の仕事

—はじめに自己紹介をお願いします。

私は筑波大学を卒業後、教員採用試験を受けて正規採用いただき、2年間高校の体育教師を務めました。

その後、社会人3年目となる今年度からは、リクルートのスタディサプリ事業部で営業職を担当しております。どうぞよろしくお願いします。

—業務の中心は教科指導だったのでしょうか。

保健体育の教科指導が中心ではあるものの、高校教員の業務は非常に多岐にわたります。

私は担任業務のほか、校務分掌では生徒指導を受け持っていました。

また部活動も受け持っていたため、複数の業務を同時に進めていたような状況です。

—業務量も相当多いのではないかと推察いたしますが、担任業務はいつ頃から始まったのでしょうか。

担任業務を任されたのは2年目からです。

1年目は副担任として、他の教師のサポートを行っていました。

—教科指導はイメージしやすい部分がありますが、担任業務となると具体的にはどのようなことを行うのでしょうか。

主には朝と帰りのホームルームで、必要な情報を生徒に伝えていくことがあります。

また、年間の中で行われる学校行事の際には、クラス編成や準備の段取りを生徒と協力して進めることも担任業務として挙げられます。

—校務分掌は生徒指導ということですが、どのような仕事でしょうか。

現在は「生活指導」という呼び方に変わりましたが、生徒の問題行動やトラブルがあった際に対応したり、指導を行ったりする部署です。

私自身は、朝や夕方の登下校時に校門に立って生徒に声をかけたりといった業務を担当しておりました。

—部活動は何部を担当なさっていたのでしょうか。

野球部の部長を務めておりました。

—運動部ということで、練習や試合などで土日もお忙しかったのではないでしょうか。

はい。高校野球は土日に午前・午後それぞれ練習試合が入ることも珍しくないため、ほとんど休みがありませんでした。

そういった面でも民間企業と比べて、教員の働き方はかなり異なる面があるかと思います。

朝5時半の始発に乗って学校へ行き、夜21時に帰宅する日も

—朝は何時に業務が始まっていましたか?

朝は7時過ぎから朝練習が始まるため、6時半ころには学校に到着していました。通勤に電車で1時間ほどかかっていたので、5時半の始発に乗る生活でしたね。

夕方の練習は16時前後に始まっていました。進学校ということもあって練習時間は短めでしたが、終わるのが18時半から19時ごろで、その後授業の準備などを進めると20時から21時ごろに帰宅する日もありました。

—1日13時間ほど学校に滞在している計算になりますね……!

より多くの生徒に「深く」関わりたいという想いで転職を決意

—2年間学校教員としてご勤務された後、転職を考えた理由をうかがってもよろしいでしょうか。

大きく2つの理由があります。

1つ目は、より多くの高校生に影響を与えられる仕事がしたいと思ったことです。教育現場に立つ中で、生徒と関わる時間や範囲に限りがある点に少しもどかしさを感じました。

–特に「もどかしかった」のはどのような部分でしょうか。

担任や部活動で関わる生徒とは長い時間を共有し、相談を受けたり深い指導をしたりすることができましたが、授業だけだと伝えられることが限られてしまうと感じたのです。

授業のみで関わる生徒からも相談を受けることはありましたが、言葉を交わす機会がどうしても少なくなってしまいますよね。

そのため、一教員として与えられる影響にはやはり限りがあると思いました。

リクルートに惹かれたもう1つの理由

もう1つの理由は、大学時代に「リクルートという民間企業出身の校長先生がいる」という記事を読み、リクルートに興味を持っていたことです。

2000年ごろから、自治体によっては民間人校長を登用する制度が始まったのですが、2004年度には東京の公立中学校でリクルート出身の校長先生がいらっしゃいました。

学生の頃から教育に興味があり、大学時代に「教育を通して社会に影響を与えるにはどうすればよいか」を考えていました。

その際、教育現場を改革することで日本の教育全体に大きなインパクトをもたらそうとする事例を知り、詳しく調べていくうちにリクルート出身の校長先生に行き着いたのです。

—最初から民間に進まれたのではなく、いったん教員を選ばれた経緯も興味深いです。

大学時代に「まずは教員になるか、あるいはリクルートへ進むか」という2つの選択肢を考えました。

自分のゴールとしては「校長先生になること」を視野に入れていたのですが、子どもたちと向き合い、何を伝えられるかを実践してみたいという思いが強かったため、最初のキャリアは教員を選びました。

転職エージェントをフル活用して転職活動を進めた

—転職活動を本格的に始めようと思われたのは、2年目のいつごろでしたか。

2年目の4月、春休みですね。

—新年度が始まったタイミングですね。最初はどのように動き出されたのでしょうか。

5月ごろに複数の転職エージェントを調べて、3社ほどエージェントとの面談を受けました。

—エージェントを活用しようと思われた理由は何でしょうか。

そもそも転職の具体的な方法がまったくわからなかったので、詳しい方に相談したかったのが一番の理由です。

第二新卒で転職した先輩や同期の話も参考にし、「転職エージェントに相談してみるとよいかもしれない」と助言を受けました。

利用していたのは「Education Career」と「リクルートエージェント」と「サムライソウル」というエージェントです。

当時の基準が、「どのようにすればリクルートへ転職できるか」ということだったので、リクルートエージェントは当然検討しましたし、リクルートへの実績が豊富だと聞いたサムライソウルにも登録しました。

—Education Careerを見つけたきっかけは何だったのでしょうか。

たしかインスタグラム広告で「教育特化」という文言が目に留まり、サイトをのぞいてみたのが最初だったと思います。

リクルートを志望していたので、そちらの求人情報も載っていると知り、面談をお願いした次第です。

—実際に3社で面談される中で、リクルートの中でもさまざまな事業部を提案されたのではないでしょうか。

そうですね。ホットペッパーなど別事業部を勧められることもありました。

しかしやはり将来的に「校長先生を目指す」と考えていたので、教育分野に近いスタディサプリ事業が合っていると考えました。

そのため、スタディサプリ事業部の求人を紹介されたEducation Careerで、最終的に転職を決めました。

—転職エージェントとの面談を行ったのが5月、6月頃とのことですが、実際に転職活動へエントリーを始めたのはいつ頃でしょうか。

企業へエントリーを提出したのは11月~12月頃でした。

エージェントに相談してから半年ほどは情報収集を行っていましたが、その期間に取り組んでいたことは大きく2点あります。

1つは校長先生を目指す上でどのようなキャリアを設計するかを考えること、もう1つは高校の体育教師として2年間勤務した経験をどのように棚卸ししていくかということです。

—選考に進んだ際、スムーズにアピールできるよう準備を行われていたのですね。

おっしゃる通りです。

事前の内省と言語化が選考で功を奏した

—リクルートでの面接は合計で何回行われたのでしょうか。

合計で2回です。

—エントリーから内定に至るまでの期間はどのくらいかかりましたか。

最終的に決まったのは1月末でしたので、2か月弱程度だったと思います。

年末年始を挟んだことで、少し期間が伸びたかなと。

—教員の業務量を考えると、選考のための時間を確保することは大変だったのではないでしょうか。どのように両立されていたのですか。

リクルート1本に絞っていたので、その面接対策に注力しました。

リクルートの面接では他社と異なる点があると聞いており、自分の価値観や経験を体系化し、言語化しておく必要がありました。

まとまった時間を取るのは難しかったので、帰りの電車や歩いている時など、思いついたタイミングで頭の中を整理し、時間がある時に書き起こしていました。

—面接ではご自身のアピールポイントは伝えられたと感じましたか。

十分にアピールできたかなと思いますが、1回目の面接が15分ほどで終わったことには驚きました。面接が1時間設定されていたのですが、残り45分がすべて逆質問の時間でした。

少し準備をしすぎたかもしれないと不安になりましたが、逆質問を45分しっかりさせていただきました。

—それはむしろ高評価につながりそうにも思えますね。逆質問ではどのような内容を質問されたのでしょうか。

大きく2つありました。

1つは「自分が考えるリクルートのイメージはこうですが、実際はどうですか」という確認でした。

もう1つは「教育という領域でどのような世界を作りたいか」というテーマで、ディスカッションのような形でお話させていただきました。

—2回目の最終面接はどのような展開でしたか。

1時間のお時間をいただいていましたが、実質面接自体は30分ほどで、残りは逆質問の時間でした。

面接の内容としては、「強みは何か、」「それがどのような経験に基づくものか」を深く聞かれたと思います。

—転職エージェントやご自身で情報収集していた内容は活かせましたか。

はい。特に「なぜ」を繰り返し深掘りし、言語化しておいたことは非常に役立ちました。面接でも「なぜ」を繰り返し尋ねられましたので、十分に対応できました。

—内定を得た際、リクルートからどのようなフィードバックがあったのでしょうか。

過去の経験の中で、どのような葛藤や苦労があり、それをいかに乗り越えたのかを質問されたのですが、そこで逆境に粘り強く取り組む姿勢を高く評価していただけたと伺いました。

—内定を受けたときは、即決で入社を決めたのでしょうか。

はい。志望先をリクルートに絞っていたので、迷いはありませんでした。

教員時代からの大きな変化 リクルート入社後の働き方と環境

—実際にリクルートへ入社された後の印象をお聞かせください。学校現場との就業環境の違いなどはいかがでしょうか。

まず大きく違うのは就業時間です。

教員時代は、自分の時間をどれだけ使っても問題ありませんでしたが、現職では土日にパソコンを開くことは禁じられていますし、平日の22時以降も基本的に働けません。

最初の4月は時間外の勤務をしてしまい、上長から指摘を受けたこともありました(笑)。

—現在は残業時間やお休みはどのような状況でしょうか。

限られた時間のなかでしっかり働くという体制が定着しており、土日・祝日はきちんと休めています。

月間の残業時間は月によりますが、およそ50時間以内で収まっていると思います。

—営業としては主に学校向けに活動されているとのことですが、どのような業務内容がメインでしょうか。

スタディサプリ事業では「学習」と「進路」の2つに大きく分かれており、私は進路領域を担当しています。

高校生の進路支援として、学校で講演を行ったり、弊社の教材を授業にどう取り入れるかを先生方と相談しながら一緒に授業を作っています。

—「より多くの学生に影響を与えたい」という、転職理由は実現できたのでしょうか。

はい。イメージ通りに、たくさんの高校生を目の前に仕事ができていると感じています。

—リクルートにはリモート勤務をされる方も多いと思います。現在の働き方はどのような形でしょうか。

私は静岡県を担当しており、名古屋から新幹線で移動することが多いです。出社は週に1回か2回で、働きやすい環境だと思います。

—社内のコミュニケーションはどのように取られていますか。

普段は直行直帰で学校を訪問し、社内とのやり取りは「Teams」を利用しています。学校現場と比べると連絡がスムーズで、私はとても快適だと感じています。

悔いなく転職先を決めるためには

—転職活動全体を振り返って、やっておいて良かったと思うことや、やらなくて良かったと思うことがありましたら教えてください。

やっておいて良かったのは、じっくり自分と向き合い、内省の期間を十分にとって言語化したことです。これは仕事の選択だけでなく、自分の生き方を考えるきっかけにもなりました。

やらなくて良かったことは、すべての方に当てはまるかは分かりませんが、私は1社のみしか受けていなかったので、「この会社でなければ」と考えすぎてしまった部分はあったかと思います。

よほどニッチな分野でなければ、そこまで絞らなくても転職先はあるだろうなと。

—転職エージェントの良かった点はどういった部分ですか。

多々ありますが、一番は転職者に寄り添い、真摯に話を聞きながら一緒に考えてくださった点です。長い検討期間を支えていただき、非常に心強かったです。

本記事の内容は動画でもご視聴いただけます
前編:保健体育の教員からスタディサプリの営業へ転職|学校と企業の違い
後編:高校教員からリクルート スタディサプリ事業へ転職|教育業界専門の転職エージェントを活用

教員から転職を成功させた方の体験談

Education Careerでは、他にも教員から異業種への転職を成功させた方にインタビューを実施しています。以下の記事からぜひお読みください。

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