• /
  • コラム/
  • 「少子化だから教育業界はやめた方がいい」は本当?転職のプロが答える教育業界の将来性

2026-10-05

「少子化だから教育業界はやめた方がいい」は本当?転職のプロが答える教育業界の将来性

教育業界への転職を考えはじめたとき、「少子化なのに大丈夫?」という声に足が止まる人は少なくありません。私立学校の定員割れや学習塾の倒産といったニュースを目にし、「教育業界 将来性」と検索すると「斜陽」「縮小」という言葉が並ぶ記事も出てきます。業界の外にいると、どこまでが本当なのか判断がつきにくいものです。

本動画では、視聴者の方から寄せられたキャリアの相談に、教育業界専門の転職エージェント「Education Career」を運営する株式会社ファンオブライフの役員、糸岡・佐久間が対談形式で回答しています。

今回のテーマは「少子化だから教育業界はやめた方がいいのか」。市場全体の動向と個人の職業選択をどう切り分けて考えるべきか、2人が語ります。

この記事の監修者

佐久間 健光

株式会社ファンオブライフ取締役兼創業者 前職ではオンライン学習サービスの立ち上げ・事業推進を行う。2015年、教育業界専門の転職エージェント「Education Career」を運営する株式会社ファンオブライフを創業。大手~スタートアップなど多様な教育事業社の採用支援、年間数百名の教育業界出身者のキャリア支援を行う。

「少子化なのに教育業界?」と周囲に止められている人からの相談

佐久間 今回も「AIが教えてくれない教育業界のキャリアの話」ということで、いただいているご相談に我々2人が回答していきたいと思います。早速、相談文を読み上げますね。

人材業界で法人向けの営業を4年やっていて、元々教育に関心があったので、教育業界への転職を考えています。ただ周囲に相談すると必ず、「少子化なのに、これから教育業界に行くの?」と言われます。実際に調べてみると私立学校の定員割れや学習塾の倒産のニュースもよく目にしますし、「教育業界 将来性」で検索すると「斜陽」とか「縮小」と書かれているような記事も出てきます。親からも「もっと伸びている業界にしたらいいんじゃないか」と言われて、正直かなり迷っています。

一方でEdtechや社会人向けのリスキリングの話も聞くので、業界全体が一様に縮んでいるわけではないのかなとも思っています。ただ業界の外にいる自分では、どこまでが本当なのか判断がつきません。少子化だから教育業界はやめた方がいいというのは本当なのでしょうか?

糸岡 なるほど。これは避けては通れない話ですね。我々のように転職支援をする仕事だと、よく聞かれますよね。

佐久間 よく聞かれますし、私は起業する時に「教育業界専門の転職エージェントをやる」と言ったら、「なんでそんな縮んでいく業界でやるんだ」とたくさん言われましたね(笑)。

少子化で市場が縮むのは、ある程度確定した未来

糸岡 少子化はもう事実ですよね。これは止まらないですし、日本でも子どもの数は絶対に減っていきます。それに伴ってサービスも市場も中長期的には縮小していくというのは、ある程度確定した未来かと思います。

佐久間 そうですね。人口動態はほぼ確実かと思います。

糸岡 ただ、だから教育業界全部がダメかというと、必ずしもそうではないと僕は思っています。だからこの仕事をやっていますしね。業界全体の大きな話と、一個人の転職の話は、必ずしもイコールで繋がるわけではないと思っているんですよね。

例えばこの方もおっしゃっているように、教育業界と言ってもEdtechやeラーニング、リスキリングの文脈はかなり盛り上がっていますし、業界の中でも伸びている分野があります。

少子化の影響を受けやすい学習塾でも、伸びている会社はある

糸岡 あと、一番少子化の影響を受けやすいのは学習塾・予備校だと思うんですね。

佐久間 そうですね。

糸岡 でも、学習塾の中でも伸びている会社は普通にあるんですよね。しかも、結構な伸びをしている会社があったり。

人口動態や中長期的なトレンドで言えば、間違いなく少子化が進むし市場も小さくなると思うんですけれども、その中でもシェアを取っている、伸びている、活躍している勢いのある会社はあります。そういったところに入るという選択肢であれば、未来がないと思う必要性は全くないんじゃないかなと思います。

佐久間 そうですね。

糸岡 逆に言うと、伸びている業界に入っても、そこでちょっとイケてないなという会社に入ったら結構厳しいと思うんですよね。

佐久間 そうですね。

糸岡 成長しているところを選んで入ること自体はすごくいいことなので、業界選びは大事だと思います。でも「少子化だからダメ」と思う必要はないんじゃないかな、というのがまずパッとお伝えしたいことですね。

細分化すれば、教育業界にも伸びている領域は多い

佐久間 私もこれを聞いて、すごくマクロな視点では「そうだよね」という話だけれども、個人の職選びというミクロな視点で言えば、ほぼ無視してしまってOKかなと思っています。書いていただいたように、Edtechと言われるようなテクノロジー×教育の文脈だったり、社会人向けのリスキリングだったり、通信制高校だったり、教育業界という括りの中でもかなり細分化していけるじゃないですか。

細分化してもそれぞれにそこそこの市場があって、働く人も当然結構いて、伸びている会社もある。その中を選べば、必ずしも厳しいところではないというのはありますよね。

ただそれも、100年といった目で見たら競争環境は厳しくなりますよね、というのはそうなんですが、そんなことを言ってしまったら、日本国内でやる事業は全てそうですよねと思ってしまうんですよね。グローバルでやるところがいいよね、という文脈はあれど、個人の転職においてそこまで気にする必要があるのかとは思いますね。



市場が1割縮んでも、新しい会社にはシェアを取る余地がある

佐久間 ただ一方で、(学習塾は割とシェアが分散されるので、それもあまり無いのですが)学習塾の市場シェアが大きい企業さんや、すでに全国に教室を展開している企業さんが、ある程度厳しくなっていく側面は正直あるのかなと思います。逆に、今は小さくてこれからシェアを取りに行く会社さんは、ほぼ気にしなくていいというか。

例えば学習塾の市場が9,000億円と言われているものが、10%減って8,000億円になったとしても、出来たての会社さんからすると、10%シェアを取れれば800億円で大企業になると思うので。なので「少子化だから教育業界はやめた方がいい」というのは、考え方のロジックとしてはちょっと雑すぎるかなという気はしますね。

糸岡 そうですね。少子化で教育業界が縮小するということ自体は間違っていないんですが、それと個人の職業選択は別ですし、僕はやっぱり個人の職業選択は、やりたいことをやった方がいいと思います。

佐久間 そうですね。この方は教育業界に行きたいと言っているので、ぜひ来てくださいという感じですよね。

糸岡 大歓迎されると思いますけどね。

教育業界は、急激には縮みにくい

佐久間 私立学校の定員割れや学習塾の倒産については、地方の学校や、生徒を集められない学校・学習塾が厳しくなっているのはそうだと思います。ただ、地方で厳しくなるというのは他の業界も同じなので、過度に心配される必要はないのかなという気はしますね。

糸岡 あと、シュリンクはしていくものの、教育業界は急激に縮小する、ということにはなりづらいですよね。いきなり市場が2倍になることもないですけど、いきなり半分にもならないというか。そういう意味で言うと、徐々に減っていくんだろうけど、消えてしまうような要素は非常に少ない業界とも言えます。

やっぱり「教育費を削るのは最後になる」(教育費は家庭内支出において節約の対象とならず最後まで維持される傾向が強いとされている)って言うじゃないですか。

佐久間 よく言いますよね。

糸岡 だから、例えば今30歳の方から見て、30年、35年というスパンの中で市場がなくなっちゃうみたいなことはないんですよね。

佐久間 まぁ、ないでしょうね。

糸岡 そういう目線でちゃんと考えていくと、少子化の問題と、1人の個人の職業や収入を得られるかという観点は、やはりあまり結びつける必要はない。その中でもどういう戦略を持ってやっている会社さんなのかは大事だと思うんですけど、大ぶれしないというところはプラスに見えてくる部分でもあります。

佐久間 ある意味、少子化で1人にかけられる教育費は増えるから、市場は少子化ほどには下がらないという予測もありますし、そういう戦略でやられている会社さんも当然ありますしね。

糸岡 それでもやっぱり下がってはいくけど、思ったよりなだらかですね。

個人のキャリアを、マクロの動向と結びつけすぎない

糸岡 個人のキャリアをマクロのことと結びつけるのは、あまり良くないと思うんです。大事なのはそこでどういうスキルが身につけられるのかですし、仮にそれで厳しくなったとしても、他の業界に移る選択肢があれば何の問題もないですよね。

だから、マクロの観点からはおっしゃる通りなんだけど、個人の職業選択をする時に考えるのはそこじゃないですし、考えても別に何もできない。

不安であれば、そうなった時に他の業界でも通用するスキルを身につけようとか、そういった前向きなアクションを考えてもらうのがすごく健全だし、いいんじゃないかなと思いますけどね。

会社の安定と、自分の「雇用される力」はイコールではない

佐久間 さっきのマクロの話は、背景としてまさにそうですよね。公務員や大企業を志望される方に結構多いのが、安定しているからという理由なんですけど、雇用する側の安定度と、あなたのエンプロイアビリティ(雇用される能力)はイコールではないということですよね。

公務員だとクビにならなかったりするので、そういう意味での安定度は高いのかもしれないですけど、仮に辞めたくなった、辞めざるを得なくなったという状況の時に、他に移れるのかと言うと、それが安定と言えるのかという論点はありますよね。

例えば、教育業界の中で産業としては厳しいところにいたとしても、その中ですごくいい成績を出していたとか、価値のあることをされていたのであれば、違う業界や違う会社でチャンスはありますからね。

糸岡 だから、やりたいことをやる。そっちの方が成果も出やすいですし。活躍して頑張りましょう、ということですね。この方にはぜひ来てほしいですね。いろんなところで活躍できると思います。

佐久間 という事で今回は、「少子化だから」という理由で教育業界をやめなくていいんじゃないですか、という回答でした。

教育業界の転職ならEducation Career

Education Careerは、教育業界に特化した転職エージェントです。

教育業界専門ならではの豊富な求人を保有しており、転職支援実績豊富なキャリアアドバイザーが、専門性を活かした独自の求人提案や、選考対策などの支援を行います。

未経験から教育業界へ転職された方の支援実績も豊富にございますので、是非お気軽にご相談ください。

→ 転職相談はこちら(無料)



教育業界でのキャリアに興味があれば、
無料の転職サポートに登録
Education Career
  1. 1
    ベネッセ・リクルート・学校法人など人気の教育関連求人を多数保有
  2. 2
    教員・学習塾・出版社など業界出身者の支援実績多数
  3. 3
    面接の質問例・通過する書類作成など、専門だからこそのサポートが可能
簡単!
転職サポートに登録
全角文字でご入力をお願いします。
半角文字でご入力をお願いします。

この記事の監修者

佐久間 健光

株式会社ファンオブライフ取締役兼創業者 前職ではオンライン学習サービスの立ち上げ・事業推進を行う。2015年、教育業界専門の転職エージェント「Education Career」を運営する株式会社ファンオブライフを創業。大手~スタートアップなど多様な教育事業社の採用支援、年間数百名の教育業界出身者のキャリア支援を行う。

関連キーワード

教育業界の非公開求人が多数 転職エージェントに相談する