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2021-02-15 2026-01-20

教員免許なしで学校で働く5つの方法

この記事では、教員免許なしでも学校で働ける方法を5つ紹介します。

一般的に教師として学校で働くには教員免許が必要ですが、実は教員免許がなくても学校内で子どもと接することができる仕事はあります。

将来教員になることを考えていて学校現場の雰囲気を知りたい学生や、自分の専門知識を教育という形で未来の子どもたちに還元したい社会人、子どもや教育に携わりたいという人々に、教員免許なしでも学校で働ける方法をご紹介します。

また、学校での勤務以外にも教育業界に携われる職種は多数あります。以下の動画では教員免許がなくても教育現場で働ける職種を紹介しています。ぜひ本記事とあわせてご視聴ください。

この記事の監修者

網屋亮介

教員のキャリア支援に特に強みを持つキャリアアドバイザー。年間で数百名の教員とのキャリア面談を実施。学校法人や教育系の事業会社へ多数の転職支援の実績を持つ。教員特有のレジュメ作成、選考対策など教員の転職支援に強み。前職は旅行代理店、教員家系に育ち、2児の父。

教員免許なしでOK!学校で働く5つの方法

学校で正規雇用の教員として働くためには、大学等で教職課程を履修し、普通教員免許を取得する必要があります。

しかし学校には正規の教員だけでなく、さまざまな人がさまざまな雇用形態で働いています。中には普通教員免許を持っていなくても働ける職種も存在します。

教員免許を持っていなくても学校で働く方法は次の5パターンです。

  1. 特別非常勤講師として採用される
  2. 特別免許状を取得する
  3. 臨時免許状を取得する
  4. 放課後学習支援員として働く
  5. 学校事務として働く

それぞれ解説します。

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1. 特別非常勤講師として採用される

「特別非常勤講師制度」とは、専門分野で活躍している地域の人材や社会人を学校の現場に迎え入れることで、学校教育の多様化・活性化をすすめることを目的とし、教員免許を持たない非常勤講師に教科の一部を担当させることができる制度です。

特別非常勤講師は、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校など、特別非常勤講師を雇い入れようとする教育機関から、都道府県教育委員会への届出を出すことで任命することができます。

仕事内容

現在、特別非常勤講師は、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校では道徳や総合的な学習の時間の一部を含む、全ての教科を担当できます。

また、小学校および特別支援学校小学部・中学部ではクラブ活動を担当することも可能です。

しかし、特別非常勤講師が担当できるのは教科の一領域のみです。

例えば国語の「書道」の時間を書道家が指導したり、家庭科の「調理実習」だけを調理師が指導する、といった事例が挙げられます。

さらに授業の時間以外に、事前打ち合わせ・授業準備・授業後の評価・事後打ち合わせなどの拘束時間も発生します。

必要な資格や経験

特別非常勤講師を任命するには、雇用しようとしている学校等が事前に都道府県教育委員会へ届け出ることが必要です。

特別非常勤講師になるために教員免許はいりませんが、担当する教科に関する専門的な知識や技能は重視して採用されます。また任された授業を進行するための指導力や経験も求められます。

現在別の職業に就いている方が特別非常勤講師になるには、必ずしも現職を辞める必要はありませんが、お勤めの企業によっては「兼業届」を出すことを求められるかもしれません。

給与

勤務期間は原則として1年以内と定められています。

給与は都道府県・市区町村など、勤務する教育機関がある自治体や担当する指導内容によってかなり差があります。

たとえば令和6年に東京都で募集された「小学校体育」の特別非常勤講師は、1,700円~4,000円の範囲で、教育委員会ごとに定められています。

兼業の場合は、特別非常勤講師で得た収入の金額によっては納税の義務が生じます。その場合は自分で確定申告を行う必要があります。

2. 特別免許状を取得する

特別免許状とは教員免許状は持っていないものの、優れた知識や経験を持つ社会人を教員として学校に迎え入れることができる免許状です。

学校教育の多様化や、グローバル化に対応した教育環境作りを促進する目的から、特別免許状の積極的な利用が現在推進されています。

特別免許状は勤務予定の教育機関や任命者の推薦をもとに出願し、各都道府県の教育委員会が行う教育職員検定に合格することで授与されます。

特別免許状を取得した際には「教諭」として採用され、普通免許状を持つ教諭と同じ待遇を受けることができます。

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仕事内容

特別免許状は、小学校・中学校・高等学校の全ての教科と、特別支援学校の全ての自立教科および自立活動について授与することが可能です。

特別免許状を取得し教諭として採用された場合は、一般の教諭と同じ仕事内容を行います。そのため、学級担任を持ったり、生徒指導・進路指導などの校務分掌を担ったりします。

ただし小学校では、普通免許状を持っている場合には全教科を担当することができますが、特別免許状は教科ごとに授与されるため、認められた教科しか教えることができないという違いがあります。

特別免許状の活用例として、次のような例が挙げられます。

  • 看護師の経験と知識のある人が高校の「看護」を教える
  • 元オリンピック選手が中学校の「保健体育」を教える
  • JAXAで勤務経験のある人が高校の「数学」を教える

必要な資格や経験

特別免許状を取得するには教員免許は必要ありませんが、申請者が教員としての正しい資質を持っているかを確認する必要はあります。

そのため、特別免許状の授与要件として以下の2点が示されています。

  1. 担当する教科の専門的な知識経験または技能
  2. 社会的信望・熱意と識見

①は、次のいずれかに該当することが求められます。

  • 学校または在外教育施設等において教科に関する授業に携わった経験:最低1学期間以上にわたる概ね計600時間以上
  • 教科に関する専門分野に関する勤務経験等(企業、外国にある教育施設等におけるもの):概ね3年以上

②は推薦状や志願理由書によって確認することとなっています。

実際に取得する際には以下の手続きが必要です。

  1. 任用者(都道府県教育委員会、学校法人など)の推薦
  2. 都道府県教育委員会が行う教育職員検定(人物・学力・実務・身体)の合格

教員免許はいらないものの、一人で一教科を担当するための知見はもちろん、授業をうまく進行するための技術や工夫も必要となります。

給与

待遇は普通免許を持っている教諭と同じであるため、その地域や勤務年数に準じた給与が支払われます。

3. 臨時免許状を取得する

臨時免許状とは、普通免許状を持つ教諭を採用できない場合に限って例外的に授与する「助教諭」の免許状です。

学校が「どうしても教員が足りない」「採用を予定していた教員が勤務できなくなった」等の理由で急遽人員を補充しなければならないとき、どうしても普通免許状を持つ人を採用できない場合に限って、学校がある自治体が行う検定に合格した人に授与されます。

場合によっては同一校内で別教科を担当している教員が、不足している教科の穴埋めをするために臨時免許状を取得することもあります。

仕事内容

臨時免許状を取得した場合には「助教諭」として採用されます。

助教諭は、規定上は、普通免許状を持つ正規の「教諭」と同等の職務を行うとされています。実際の雇用形態は、常勤講師や非常勤講師などの非正規雇用の形態が多いようです。

また、臨時免許状は学校内で特定教科の教員が不足した際に、校内で他の教科を教えている教諭が取得するケースもあります。

中学校以上の教科別にみると、技術・家庭科や情報といった教科を臨時免許状取得者が教えているケースが多いようです。

必要な資格や経験

臨時免許状は、都道府県の教育委員会が行う教育職員検定(人物・学力・実務・身体)に合格することで授与されます。

有効期限は原則として3年間ですが、場合によっては6年間に延長することも可能です。

臨時免許状の発行件数は都道府県ごとにばらつきがあり、令和4年度は長野県が8件で最少、埼玉県が1073件で最多となっています(参考)。

給与

給与は個々の雇用形態や採用された教育機関がある自治体によって異なります。

校内で他の教科を担当しながら臨時的に別の教科を担当する際には、元の給与にプラスして払われます。

非常勤講師の形態で採用された場合には、授業時間数ごとの給与が支払われます。

4. 放課後学習支援員として働く

放課後学習支援員は、学校や公民館で放課後に開かれる「放課後学習教室」で、小学校から高校生までの生徒を対象に学習指導をサポートする仕事を行います。

施設によって「放課後児童支援員」「児童指導員」「放課後学習スタッフ」など、同じようなポジションがさまざまな名称で呼ばれています。本記事では放課後学習支援員に統一して紹介します。

教員免許や特別な資格を持っていなくても勤務が可能なことが多く、主婦や学生、シルバー世代、社会人などさまざまな人が働いています。

仕事内容

放課後学習支援員の仕事は業務区分がおおよそ次の3種類に分かれています。

  • 「講師職」
  • 「事務職」
  • 「管理者」

それぞれの仕事内容について解説します。

講師職

生徒の学習をサポートするのが講師職です。勤務地は学校の教室や、公民館など地域の公共施設です。公共施設で働く場合には、近隣の複数の学校から集まった生徒をまとめて指導することになります。

勤務する施設によってマンツーマンで個別指導を行う場合もあれば、5人程度の子どもたちに授業形式で教える少人数指導の場合もあります。

事務職

事務職は学習支援の運営をサポートします。生徒への教科指導以外の業務全般を担い、たとえば生徒の出席管理や保護者とのやり取りを担当することもあります。

管理者

学習指導全体を統括管理するのが「管理者」の仕事です。

放課後学習教室には、進学準備を目的にしている生徒や学校の授業についていくための支援を求めている生徒、学ぶ環境を求めている生徒、といったように生徒によってさまざまなニーズがあります。

多様な生徒のニーズを見極め、適切に学習指導が進むように統括する管理者には、長年教育に携わってきた経験等が求められます。

必要な資格や経験

放課後学習支援員として働くために必要な資格や経験について、講師職・事務職・管理者に分けて説明します。

講師職

講師職で働く場合には特に必要な資格や経験はありません。教員志望の大学生や主婦、会社を定年退職したシルバー世代などさまざまな人が勤務することが可能です。

ただし、進学校の受験指導をする際には、進学指導の経験があると採用されやすいでしょう。

また、地域の公民館で指導する場合などには、生徒のモチベーションや学習レベルにばらつきがあります。中には複雑な悩みを抱えている生徒もいるため、それぞれの子どもの気持ちに寄り添い、丁寧に対応することが求められます。

事務職

事務職で働く場合に必要な資格や経験はありません。

事務職で働く人の中には、民間企業でも実際に事務の仕事を経験している人も多いです。午前中は企業、夕方から放課後学習支援室といった形でダブルワークをしている人もいます。

管理者

管理者は仕事内容でも書いた通り、教育に対しての知識や経験が求められます。民間塾で塾長をしていた人、教員を定年退職した人などが活躍しているようです。

給与

  • 講師職:時給1,200~2,000円 ※一度に教える子どもが多い場合時給がアップするケースが多い
  • 事務職:時給1,200円前後
  • 管理者:時給2,000~2,500円

勤務時間については、学校勤務の場合は平日14時~15時頃にはじまり、17時ぐらいに終了、残業はほとんどありません。

地域の公共施設で働く場合には平日の18~21時までなど比較的遅い時間帯での募集が多くなります。こちらも残業はほとんどありません。

基本的には平日の勤務が多いですが、私立中高での受験対策など学力向上を目的としている教室では土曜日勤務の求人もあります。

出勤の頻度については週1~2日程度でOKな現場が多く副業としての働き方も可能です。ただし、管理者の場合には勤務日や労働時間が多くなる傾向があります。

5. 学校事務として働く

学校事務とは小中学校・高校・大学・専門学校といった教育機関で、事務を担当する職員のことです。

学校事務は生徒に教科指導を行う機会はありませんが、学校内で働き、子どもと接することができる仕事です。

教職員のサポートや学校運営にまつわる事務作業が主なため、コツコツ仕事をこなすのが得意な人、人と接するのが好きな人に向いていると言えます。

仕事内容

学校事務の仕事内容は所属する機関の規模によって異なります。

1校単独で運営されているような小中規模の学校の場合、備品や教材の管理といった総務的な仕事や教職員の給与計算といった経理に関する仕事、さらに窓口での受付業務など、幅広い仕事を担当することになります。

一方で大学や小中高一貫校などの大規模な学校では、学校事務の仕事も細分化されていることが一般的です。

大学事務は「教務課」「人事課」「総務課」といったようにさまざまな部署が設置されており、各部署で担当する業務は大きく変わります。

規模にかかわらず、学校事務特有の仕事としては、学生や保護者への対応や、生徒の募集にかかわる業務、入学式・卒業式といった学校ならではの行事に関わることなどが挙げられます。

必要な資格や経験

学校事務に必要な資格はありません。未経験・無資格からでもチャレンジできる仕事です。一般事務同様、学校事務でもパソコンスキルやスケジュール管理能力、コミュニケーション能力といったスキルは求められます。

学校事務の中でも大学の事務職に就きたい場合は、大卒以上であることが必要です。さらに国立大学の事務職員になるには「国立大学法人等職員統一採用試験」に合格しなければなりません。

採用試験は北海道・東北・関東甲信越・東海北陸・近畿・中国四国・九州の7地区に分けて実施されるため、就職したいエリアや教育機関に応じた地区の試験を受けましょう。採用試験の詳細は国立大学協会の「国立大学法人等職員をめざす方へ」で確認可能です。

給与

勤務先や雇用形態等により大きく異なります。

たとえば関東甲信越地区の国立大学事務職員なら、採用前の勤務年数などに応じて初任給は18万円~25万円ほどの幅があります。また年に2度の期末・勤勉手当(ボーナス)も支給されます。

まとめ

この記事では、教員免許を持っていなくても学校で働ける方法として、次の5つを紹介しました。

  • 特別非常勤講師として採用される
  • 特別免許状を取得する
  • 臨時免許状を取得する
  • 放課後学習支援員として働く
  • 学校事務として働く

それぞれ仕事内容や勤務条件は異なります。

気になる働き方があれば事前に条件面などを検討しておきましょう。

また、私たちは教育業界に特化した転職エージェントサービスを提供しています。教育業界について熟知したキャリアアドバイザーが、一人ひとりの希望や適性に合わせた求人提案や転職活動のサポートを行っています。教育業界で新しいキャリアを築きたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

網屋亮介

教員のキャリア支援に特に強みを持つキャリアアドバイザー。年間で数百名の教員とのキャリア面談を実施。学校法人や教育系の事業会社へ多数の転職支援の実績を持つ。教員特有のレジュメ作成、選考対策など教員の転職支援に強み。前職は旅行代理店、教員家系に育ち、2児の父。

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