2025-04-22 2025-04-25
小学校教員時代は月の残業時間が60時間に及ぶことも|教職経験を武器に掴んだ新たな働き方
学級担任と児童指導主任を兼務しながら月60時間近い残業を経験した亀井さんは、やがて“学校の外から教師と子どもを支える”道を模索。転職エージェントを活用して教育系企業に“1社集中”で挑み、フルリモート・フルフレックスという柔軟な働き方を手にしました。
「教員経験は民間でも武器になるのか?」「忙しい現職と転職活動をどう両立する?」そんな疑問を抱えるあなたに、エージェント活用術から面接対策、入社後のギャップまで、亀井さんのリアルな体験談をお届けします。ぜひ最後までお読みください。
この記事の監修者
Education Career 編集部
教育業界専門の転職エージェント「Education Career」の編集部です。年間で数百名の教育業界出身者の転職やキャリアの支援を行う転職エージェントとして、教育業界での転職活動やキャリアに役立つ記事を更新しています。
目次
小学校教員を志した原点
—それでは、まず亀井さんから自己紹介をお願いいたします。
亀井と申します。大学を卒業後、最初は民間企業に就職し、数年間会社員として勤務しました。その後、小学校の教員を5年間務め、現在は新しい会社に在籍しています。本日はよろしくお願いいたします。
—小学校教員を選ばれた理由を教えてください。
私にはもともと小学校の教員になりたいという思いが強くありました。というのも、弟の恩師に憧れ、自分も教員として学校教育の現場に携わりたいと考えたのです。
新卒では民間企業に就職しましたが、働きながら通信制の大学に通い、教員免許を取得して採用試験を受け、小学校の教員になりました。
教員の仕事と働き方の本音
—小学校教員としての具体的な業務内容を概略でお話しいただけますか。
学級担任を5年間務めました。主に5・6年生といった高学年を担当し、卒業に携わる機会もあったため、大変有意義な時間を過ごせたと思っています。
さらに、小学校教員は担任業務以外に「校務分掌」という業務があるのですが、私はその中でも児童指導を担当し、子どもたちの生活指導に近い業務を行っていました。学級担任と児童指導主任の2つが主な担当でした。
—児童指導業務では、週ごとに発生する業務にはどのようなものがあるのでしょうか。
中学校や高校の生徒指導をイメージしていただくとわかりやすいかと思います。
小学校の場合でも、喧嘩やいじめが起こった際に、担任だけでは解決が難しいケースが多々あります。
学校としては複数の視点で状況を把握し、取りまとめやチームづくり、方向性の決定を行う必要があるため、そうしたことを担うのが児童指導担当の先生になります。
—出勤時間や退勤時間はどのようなイメージでしょうか。
平均的な時間を申し上げるのは難しいのですが、私なりのルーティンがありました。
小学校勤務時代は、月曜日は22時や23時まで残ってその週の業務をできる限り終わらせ、火曜日以降は定時で帰るという形を取っていたのです。
児童指導の担当をしていたため、いつでも子どもたちに対応できる余裕を確保しておきたいと考えていたのです。
月曜日に業務を集中的に片付けることで、放課後に子どもたちからグラウンドに呼ばれて遊んだり、卒業生が訪ねてきた際に話を聞いたりする時間を確保していました。
—月曜日は実働時間が14時間ほど、場合によっては15時間に及ぶ可能性もあるということでしょうか。
そうですね。2日分に相当する勤務時間だったと思います。我ながら、よくこなしていたと感じます。
—1か月の残業時間でみると、40~60時間ほどになるイメージでしょうか。
月によって差はありますが、60時間に達することもあれば、20~30時間程度で済むこともありました。

▲いわゆる「過労死ライン」と言われる月間80時間以上の残業を行う教員は全体の16.1%にのぼる。
学校教育の外から「教員が余裕を持って子どもに接せる環境」の実現に携わりたい
—恩師の影響で学校教員に転職されたとのことですが、再度転職を考えるに至った背景を教えてください。
先ほど申し上げたように、残業が多く常に仕事に追われているため、教員が余裕を持ちにくい状況が日本中の学校現場で見受けられるように思います。
子どもたちと向き合う時間がほかの業務に奪われている状況を見て、優秀な先生方が十分に子どもたちに時間を割けないのはもったいないと感じました。
不登校などの課題が増えている中、学校現場で大人がより深く関わる時間を確保できれば、違う結果を生み出せる場合もあるのではと考えたのです。
そこで、先生方がより余裕を持てる環境づくりを学校の外から支援しようと思い、転職を決断しました。
教育業界への転職を目指しながら、まずは広い目で様々な業界を検討
—5年間の勤務のなかで、いつ頃からそのような思いが芽生え始めたのでしょうか。
勤務3年目あたりで、ほかにも選択肢があるのではないかと漠然と考えるようになりました。
—具体的に転職活動を始めようとし、何らかの行動を起こしたのはいつ頃でしょうか。
教員3年目頃に転職エージェントのサイトに登録し、情報収集を始めました。本格的に民間企業に行こうと決断したのは、3月頃です。
おととしは6年生の担任を務めていたのですが、昨年3月に彼らが卒業式を迎えたことを機に退職を考えました。
—転職活動を始めて、最初に取り組まれたのはどのようなことでしたか。
まず、登録していた転職エージェントの担当者と面談し、業種も含めて検討し始めました。
教育業界を軸にはしていましたが、はじめは広い範囲を見ながら、そこから少しずつ絞り込んでいこうと思い、別のエージェントを利用して活動を開始しました。
—最初に面談を行ったのは、どの転職エージェントだったのでしょうか。
リクルートエージェントです。
まずは教育だけでなく業界を絞らずに情報を得たいと思っていたこともあり、さまざまな業種をご紹介いただきました。学校の前の職場では営業職を務めていたので、営業系の求人を中心に提案を受けました。
ただ、私としては教職経験を活かせる職場に転職したかったのですが、ご紹介いただいた企業にはあまりピンと来なかったんですよね。
忙しい教職の合間をぬって一点集中の転職活動
—その後、Education Careerにご相談いただいたのはなぜでしょうか。
教育業界に特化して実績がある点に魅力を感じました。
自分の教員経験を最大限に活かしたいと思っていたため、その希望を理解していただけると感じたことが大きかったです。
—弊社では1社のみエントリーするという、一点集中で転職活動をなさってましたよね。
はい。教職が忙しく時間的な制約があったため、1社に絞って進めました。
—現在ご勤務されている企業に的を絞られたのは、どのような点に魅力を感じたからでしょうか。
実は、教員として勤務していた頃に、その会社の商品を活用していました。
非常に身近に感じられたことから興味を持ち、企業の方針や考え方を調べていくうちに共感できる部分が多かったため、受けてみることにしたのです。
—面接は合計で何回ほど受けられたのでしょうか。
4回ほどありました。さまざまな方とお会いする機会がありました。
—日程調整なども含め、ご苦労が多かったかと思いますが、弊社との面談後から内定を得るまでにどの程度の期間を要しましたか。
1~2か月ほどかかったと思います。小学校では来年度の人員配置を早い段階で決定する必要があるため、私が退職するかどうかも早めに意思表示しなければなりませんでした。
Education Careerの担当者にもご協力いただいて選考担当者にも速やかな選考をお願いしていただいたことで、スピーディかつ丁寧に対応していただき、早めに決定に至りました。
—ご自身だけでエントリーされていた場合、応募先に対して早期に結果をいただきたいと伝えるのは難しいところがありますよね。
おっしゃる通りです。例えば「こちらを確認していただけますか」といったことをLINEで気軽にお願いできたことは、大変助かりました。
応募先と直接やり取りすると、どうしてもかしこまった対応になりがちで、やり取りのたびに言葉遣いや内容に配慮する必要があります。
エージェントの方がフレンドリーに対応してくださったおかげで、転職に要する時間や手間を最小限にでき、本当に感謝しています。
「用意をしすぎないこと」がかえって好印象につながった
—選考にあたり、どのような準備をされていましたか。
選考過程ではプレゼンを行う機会があったため、その点は特に意識して準備しました。また面接では、自分の考えを端的に伝えられるような心構えを持って面接に臨みました。
たとえば志望動機なども想定問答を固めすぎず、その場に応じて自分の言葉で語ったのがかえって良かったかもしれません。
もし用意した原稿をただ読むような受け答えをしていたら落ちていたかもしれないなと、入社して社風を感じた今、改めて思います。
—内定の連絡を受けた際、すぐに入社を決断されたのですか。
はい。内定をいただけたら入社しようと考えていましたので、連絡をいただいた時点で入社を決めました。
—もともと志望度が高かったのですね。選考を通じて、当初の印象と異なる点はありましたか。
ギャップというか、「人の良さ」が伝わってきました。
商材のことは知っていましたが、企業そのもののことは知らなかったのでイメージが湧いていなかったのです。面接を重ねる中で、対応してくださった方々が非常に感じの良い方ばかりでした。
—企業からはどのような評価を受けましたか。
募集要項に「教育業界の経験がある方」という要件がありましたので、小学校教員の経験が書類通過の理由になったようです。
また、実際にその企業のサービスを利用していたことや、教師として培ったコミュニケーション能力を評価していただいたとも聞いています。
慣れないフルリモート勤務も社内のサポートで克服
—入社されて最初に感じたことは何でしょうか。
最も大きな衝撃を受けたのは、フルリモートで働く点でした。
前の職場でも、その前の企業でも対面で人と接するのが当然でしたので、パソコンに向かって話す環境に慣れるまで不安がありました。
相手の反応が画面越しでは分かりづらいこともあり、「きちんと伝わっているだろうか」とかなり心配でしたね。
たとえば機器の操作についてもすぐに隣で聞けない分、テキストで質問する手間がかかる点も戸惑いました。
—その状況をどのように克服されましたか。
私個人だけで解決したというより、会社が整えている環境の力が大きいです。
入社後3か月間は専任の先輩社員が1人担当になり、部署を問わずサポートしてくださる制度があります。私の場合は人事部の方に担当していただき、毎日のようにオンラインで雑談や相談をする時間を設けてもらいました。
昼の時間帯に他部署の方々を招いてランチ会を開いてくださるなど、新入社員を囲んで話す機会を頻繁に作っていただけたので、とても助かりました。
その方は創業当初から在籍されているため、ほとんど全員のことを知っているんですよ。そういった縁もあり、社内での人脈を広げやすかったです。
また私は営業担当ですので、フルリモートとはいえ全国各地へ出張する機会や出社する日もあります。他部署より対面の仕事が多いので、その点でもバランスを取りながら慣れていくことができました。
—現在はフルリモートの働き方に慣れましたか。
はい、かなり慣れました。
自宅でパソコンを立ち上げるだけですぐ業務を始められるため、通勤時間の負担もありません。今ではむしろ快適だと感じています。
学校を飛び出して知った、教育に熱い想いを持つ人たちの存在
—リモートワーク以外で、入社前との印象の違いはありますか。
学校の外でも、教育や子どもの学びに強い関心を持つ方が多いと分かったことです。私は校内で働く立場だったので、外部にこれほど教育に熱意を持つ人がいると想像していませんでした。
しかし実際に関わってみると、それぞれのやり方は違っても目指す方向は同じなのだと気づき、仲間が増えたような心強さを感じています。
—学校教員から民間企業へ転職したことで、大きく変わった点はありますか。
当社はフルフレックスとフルリモートを採用しているため、自分のペースで働ける部分が大きいです。
プライベートの時間も充実させやすく、もし学校の先生方にもこうした働き方が普及すれば、心に余裕が生まれるのではないかと思います。
—転職して良かったと感じることはありますか。
学校以外にも多くの方が教育への強い思いを共有していると知ったことが大きいです。
また、担任の立場では得られなかった文科省の施策や自治体の予算規模など、教育業界全体を見渡せるようになりました。
忙しい教員には難しい時間の確保…転職エージェントを最大限活用
—転職活動を振り返って、特に苦労した点を教えてください。
企業との連絡調整と時間の確保が大変でした。
ただ、企業との連絡については、Education Careerの担当者の方が非常に親身にご対応くださいました。迷っている時も適切なタイミングでアドバイスをいただけましたし、連絡はLINEを利用して気軽に行えたので、忙しい合間にもスムーズに転職活動を進められました。
学校教員は忙しいことが多いので「本当に興味のある企業だけ受けたい」という相談にも丁寧に応じてくださり、面接日程の調整もしていただけました。
—転職活動をする上で、「やっておいて良かった」と感じることはありますか。
自分の軸を大切にして、ぶれないようにしていたことです。
あらかじめ考えておいた内容を話すような面接はしたくなかったため、私がどのような軸を持って転職活動に臨んでいるかを伝え、企業側から出た質問に答える形で対話するように心がけました。
—もしまた転職を検討されるような機会が訪れたら、転職エージェントを利用しようと思いますか?
民間企業に行く場合は、利用を考えています。連絡調整や時間管理を一括で依頼できる利便性は大きいですし、複数の求人を同時に紹介してもらえます。
今回私は1社だけでしたが、通常は複数社を比較しながら進める方も多いです。そうした際に窓口が一本化されていると、とても助かると思います。
相談にも乗っていただけるので、もし次に転職する機会があれば、ぜひまたエージェントを利用したいと考えています。
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前編:小学校教員から学習教材の営業職へ転職|忙しい中での転職活動の方法
後編:教員から教材の法人営業へ転職|教職以外の仕事に転職して気付けたこと
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この記事の監修者
Education Career 編集部
教育業界専門の転職エージェント「Education Career」の編集部です。年間で数百名の教育業界出身者の転職やキャリアの支援を行う転職エージェントとして、教育業界での転職活動やキャリアに役立つ記事を更新しています。
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